続:「TYPE-MOON」ブランドで知られるノーツはなぜ有限会社なのか?【情報材の側面から観る】 | ページ 2 | ゲヲログ2.0

続:「TYPE-MOON」ブランドで知られるノーツはなぜ有限会社なのか?【情報材の側面から観る】



情報材と物財の違い-前者を早い段階でおさえたノーツ-

これが何を意味するのかというと…

ずばり『財産をコピーして売れる』ということです。

これが前述した自動車などの物財ではそうとは言い切れません。多くの部品を必要とし、組み立てラインも必要とされるでしょう。大きな工場も必要です。このように情報材がコピーして売れるのに対して物財はゲームソフトのようにコピーして売れないんです。この辺りは「バンドル化」「価格弾力性」などの概念をよっくみていくとガチの専門家のレベルになるので、まずは『財産をコピーして売れる』というニュアンスだけつかんでください。ノーツの革新性は早い段階でこの情報材の持つ利点に目を付けた点でしょう。次のツイートを見てください。

これは、あたしの前書いた記事をベースにツイートしてくださったかたが、さらに考察してくださったものですが、そのニュアンスとしてはまったく正しいこと言ってくれてます。『Fate関連の売り上げが高い』というのはまさにその通りで、物語をデータベース的に消費でき無限にコピーして売れるのが情報材の特徴だからです。

最初の一枚(マスターと呼ばれますが…)をマスターアップしたのち、その一枚をコピーして情報そのもの・コンテンツそのものを無限に売りさばけるのです。これが自動車だったらどうでしょうか?自動車はノーツ製のビジュアルノベルデータのように、CD/DVDやコンテンツ配信サイトで配信して儲けることがまったくできないわけですね。

だから、情報材の特徴として、爆発的なミリオンセラーのシーズを突き止めて製品化すれば、莫大な利益率を上げることができる。ここにノーツはかなり早くに目を付けていた。PG言語に長けた仲間を作ったのはノーツが高い収益性を持っている会社である証左です。そしてそのスキルのマネジメント扱い方に対してアプローチを多く持ち、その試みの多数がソフトウェアの世界の中で適切に応用された点こそがノーツの成功の要因でしょう。