「TYPE-MOON」ブランドで知られるノーツはなぜ有限会社なのか? | ゲヲログ2.0

「TYPE-MOON」ブランドで知られるノーツはなぜ有限会社なのか?

現在、有限会社ってのは会社法の改正により作れなくなっている。ノーツの設立は2001年…(UNISONAS)。2006年の法改正で有限会社が設立できなくなって、当時の有限会社は特例有限会社として機能を存置している。となると、代表作「月姫」で知られるゲーム会社ノーツも特例有限会社だ(厳密に言えば法改正を受けて株式会社に転化してもよかったがそうはしなかった)。

法改正後も特例有限会社は有限会社と名乗っていいので、現状のノーツは有限会社ということを標榜して全く問題ない。では、なぜノーツは有限会社なのだろうか?それは有限会社の設立要件から考えられるメリットを考えればよくわかる。

☆有限会社の設立要件(現在は設立不可)

・資本金300万円以上

・社員数50人以下

・役員:任期無制限

・決算公告:義務なし

つまり当時、有限会社は株式会社の設立要件と比べて設立しやすかった。ただし、今後の競争性のある会社環境を構築し、会社のガバナンス(企業統治)の高さを担保するためにこの会社法の改正は施行されたらしい(法務省)。その結果、既存の有限会社は特例有限会社として存置されることになった。

一方で新設が認められなくなった有限会社は、依然として小回りが利くというメリットがある(ゆえに特例有限会社となった会社はシステムを上手く利用すれば希少性があると主張する法関係者もいるようだ)。無論、市場からの資金調達は株式会社と比べれば、はるかに難しい。

ノーツの場合はソフトウェア会社であることが有利に働いていると思われる。というのも、ソフトウェア開発は資本金がいらない。既存のフリーやオープンな開発プラットフォームになぞってPCベースで作業すればいいので、資本金がほとんどかからないのだ。本業の売り上げだけでやっていこう!というのであれば、ノーツも有限会社のままを名乗ったほうが都合が良い。

また、有限会社ならば社長のトップダウン方針の下、家族経営のような環境を維持できるという理由もある。異動や転勤といった社員に負担をかけることもほとんどない。小さいからこそできる会社経営もあるわけだ。ノーツが有限会社のままであることのメリットはこのように単純で、これに尽きるといえるだろう。

反面、ノーツに新卒で就職するなどといったことはほぼほぼ不可能な話ではないだろうか?もし彼らが就職希望者を会社で受け入れるとすれば、それはその時点においてその希望者は既に独立してかなりの財産を築く力量の持った”実力者”であるはずだろう。つまり、ノーツで新卒を受け入れるという事は例外中の例外であると思われる。ソフトバンクや日本電産とは違うベクトルで会社を”運営”しているのだ。

あくまでノーツは”作品”を売ることで成り立っているのだからね…(よーするに”小説家”に限りなく近い立場にある)