ゲームにおける不謹慎な表現はどうした論理の下で許されるのか?【決定版】 | ページ 2 | ゲヲログ2.0

ゲームにおける不謹慎な表現はどうした論理の下で許されるのか?【決定版】



まぁこれらの議論が成り立っているうえで、あたしが事例を提示したいタイトルは数多くある。本格的な戦略シミュレーター「Command: Modern Operations」(プロ版が実際の軍隊の訓練で実際使用されている)やJanes監修ゲーム「Jane’s ATF: Advanced Tactical Fighters」をプレイしている人に『それって不謹慎っすよ』という人は少ないだろうな。こういう声は一度も聞いたことがないです。つまり、IPの知名度の問題でもある。「バトルフィールド」はそういう面では有名なIPだから槍玉にあがりやすい。いわば”不利”なんだろうな。

他にも例えば「シヴィライゼーション」-IPには古くから核爆弾が登場するし、なんならウラン濃縮の技術開発も存在する。これについて『不謹慎ですよ』なんていう声はさすがに聞いたことがない(リアルでは)。また、ホラーFPS「F.E.A.R.」にはエンディングに核爆弾が登場するけど、個別の演出に対して批判の声を聴いたことなど一度もない。言っちまえば、「バイオハザード」-IPにだって度々、滅菌爆弾(小型の核爆弾のようなもの)が登場するけど、これに対する批判はあたしは一度も聞いたことがない。また、ゲームはダメで映画は表現の自由の範囲に収まっているとする単純な論理も、同等比較の観点から言っておかしい。

一方で『明らかに一線を超えている』と思われるゲームもあることにはある(とあたしは考える)。所謂「不謹慎ゲーム」といわれるゲームだ。Wikipediaによれば、過去、オウム真理教による地下鉄サリン事件をテーマにしたゲームもあれば、米国9.11テロをテーマにしたものもあった。また宗教の神々や教祖とされる人物が格闘する、というゲームもあったという。これらのタイトルのうちの多くは『一線を超えている』とされて、削除に追い込まれている。


恐らく客観的に考えてみると冒頭に述べたことも含め三段階に分けられて結論できると思う。

・ゲームに対するスタンスは人それぞれ、それゆえこの問題は価値観の問題である。

・該当するゲームIP自体の持つ一般的知名度がどれだけあるかという問題でもある。

・わざわざ関係者の神経を逆なでする『やりすぎ』なタイトルは作らない方が良い。