オートスクロール型のローグライクゲームという発想、これは確かに面白い。ひとつ前の記事で取り上げた、ゲーム”ガークリ”も似たようなアイデアのあるSRPGだったが、この発想自体はたしかに興味深いもんがある。思うに、現代におけるゲームのアイデア、というものは既存の組み合わせであることが大半で、新しいジャンルというものは純粋にはもうない気がする…最近のゲーマの間でよく聞く話だ。並行して、あたしのゲーム人生もまたゲーム進歩が停滞している月日とともに数年が経つわけだw。このゲーム「Furcifer’s Fungeon」でさえ、その現象の例外ではないだろう。だが、既存のアイデアの集合、とはいってもそこに意外な盲点を突いたところがあれば、それはイノベーティブな複合財として消費者に目映えるかもしれないことを本作は追及しているとも思う。それが本作の場合、オートスクロール+ローグライク、ということだったのかもしれない。
ゲーム「Furcifer’s Fungeon」は2Dのローグライクゲームで、ベルト型オートスクロールシステムというようなシステムを採用した横スクロール型の平面フィールドのゲームである。邦内でこのゲームを実況しているのは投資家兼インディーゲーム系YouTuber:フルツチぐらいで(動画リンク)、ぶっちゃけ、あまり注目されてないように感じる。それぞれ、開発はPlayWithFurcifer(ドイツの開発者みたいです)、配給はIndieArk(中華パブリッシャーみたいです)の手による。このうち開発手掛けるPlayWithFurcifer(X)は、itch.ioのページでいろんなゲームを公開している。itch.ioのページではブラウザゲーとして始まったものが多く掲載されていて、そのブラウザゲーとして始まった一端が、Steamに持ち込まれた今作、「Furcifer’s Fungeon」ということに相成るようだ。さらに今後、似たような経緯を持つ「Backpack Battles」も2024年4月にリリースされる予定らしい。むしろ後者のほうが4亀なども報じているように、注目度が高いみたいですね。ちょっとこの記事についてもふれておこう。
やはり…と言うといささか手前味噌だが、4亀のこの記事も全くあたしと同じ視点だ。曰くところによれば、この「Backpack Battles」というゲームは、『パズルゲームでもあり,デッキ構築型ローグライトでもあり,オートバトラーでもあり,最近話題のバックパック系のゲームでもある』(引用元)とのこと。既存のアイデアを組み合わせたイノベーション…これがこのdevの真骨頂なのかもしれないことが4亀の記事で示唆されているようにあたしは感じた。特記すべきは、ゲーム調整の技術のところだろう。どうやら「Backpack Battles」の場合、ゲームバランス調整が神レベルの次元にあり、デモ版が配布されている段であるのにも関わらず、その完成度が異常なまでに高く、ユーザに熱狂的に支持されているようなのだ。同接者が1万を超えている状態、とのことで、たしかに今、SteamDBのページを見てもその通りにユーザ数が推移しているのがわかる。
古きに学び新しい価値を生み出す…
ゲーム開発における〈温故知新〉とはまさにこのことなのだろうか。