世界的に評価・知名度ともに高いホラー漫画家である伊藤潤二と、怪奇小説の創始者のうちのひとりとされるラヴクラフトらの影響を受けて作られたゲーム「World of Horror(恐怖の世界)」の日本語化予定スケジュールがとうとう決まった。本サイトでもその邦語化の状況はすべて洗いざらいまとめてみたことがあるが、邦語が実装されたバージョンがリリースに至るのは今年(2023年)の秋頃になるという(発売日まではまだ決まっておらぬ)。IGN/4Gamer/ファミ通などが報じている。配信プラットフォームは、PS4/Nintendo Switch/PCになるという。
どうやらパブリッシングパートナーにPLAYISMが就いたことで、従来から望まれていた邦語化対応が実現する流れが出来たようだ。PLAYISM公式筋も、本作をYsbryd Gamesの協力下でアジア言語化に対応させてリリースするという報をゲーム報道各社にプレスリリースのかたちで流している。長い間、邦語化対応するするといわれ、されてこなかった”期待の一作”だったが、とうとうそれ(ローカライズ)が実現する…というわけだ。ゲームの内容としては、ぶっちゃけ冒頭に示した任天堂の動画にすべてが載っている。本記事執筆されている現時点でSteam配信されているが、Steamプラットフォーム表記の上でEA(アーリーアクセス)は未だに脱出していない。
同作は、ポーランドの独立系ゲームデヴェロッパーであるpanstaszがペイント製グラフィックスを巧みに使い念入りにドットを込めて作った、ビジュアルセンス溢れる怪奇系モダンホラーADVRPGゲーム。舞台は1980年台の日本、塩川町という架空の街。怪奇小説を連想させるおぞましい雰囲気の漂う謎解きをプレイヤーは行うこととなる。ターン制のコマンドバトルという古典的なRPGシステムを主軸に採用しているが、その実、ビジュアル面でホラータッチなものを積極的に採用しており、JRPGにテコ入れをいくつも図ったような設計上の工夫が示されている。中でも一番わかりやすいのが、「破滅値」の概念だろう。これはストーリーを進めていくうえで、値が100になるとその時点でゲームオーバとなるというもので、事実上の、いわゆる「SAN値」(ピクシブ百科事典)とまったく同等と言いきっていい。
( ゚Д゚)<シンプルな考え方でもイノベーティブなゲームは作れることを証明してる一作だ。