なぜオンラインカードゲームはクソなのか? | ゲヲログ2.0

なぜオンラインカードゲームはクソなのか?



なぜオンラインカードゲームはクソなのか?

これもねぇ、あたしの中では永遠のテーマなんですよねぇ…
『なぜオンラインカードゲームはクソなのか?』

F2Pとしてのオンラインカードゲーム

まず一つ目の要因としてF2Pゲームとしての宿命があると思うんですよ。まぁこの論はF2Pでないオンラインカドゲは論考の例外対象になっていますが、基本オンラインカドゲってF2Pじゃあないですか。流行っているやつってそうよね。大体は。例えば、「ハースストーン」「シャドバ」「MTGA」「グウェント」…どれもいいゲームですが、こういうゲームってのはね、”調整”っていう名目でバフとかデバフ(ナーフ)が適宜入ってくるんですよ。新環境でデッキ構築していくことが求められる種別のゲームだから、これって当たり前のことでね。アプデを通してゲームの課金者を増やさないとビジネス成り立たないじゃないですか。でも、こうしたビジネスとしての宿命・F2Pゲーとしての宿命が折り重なって色濃く如実に出てきちゃうんだよね。

シーズン制の宿命

つまり、環境展開(わかりやすいように”シーズン”と言い直した方が良いでしょうね)でカードゲームに登場するカードの種別がガッツガツと増えてくる。すると、従来考えられなかったカードが相当当然のごとく出てくるじゃないですか。いわゆる強カードってやつですよね。するとそれを叩くように新しい戦術も考えられてくる。当然のことです。ですが、ちょいと考えてみてください。ここでも言っているけど、巷でよく言われる”ゲームバランス”って言葉ですよ。こやつとデッキがどんどん追加されていくタイプのF2Pカードゲームって、随分と矛盾した存在じゃね?っていう風に思うんだよね。どういうことか?ちょっと詳しく説明しますね。長くなるけど…

度重なるバフとナーフの結果バランスは崩壊気味…

デッキが増幅されていって、シーズンごとに新カードがドドンと追加されていく。すると、ゲームバランスを取ろうがするためにバフやデバフが緻密に入ってくる。場合によっては数百から数千あるカードごとにそれらの影響係数のようなものを考慮してバフやナーフがされるわけじゃない?もちろん、こんなゲームは他のオンラインゲームのジャンルのようには成り立たないっすよ。なぜかっていうと数千以上存在する影響相関の交絡を紐解けるような調整ってのはあり得ないからです。つまり、既存のF2Pオンラインカードゲームってのはね、この辺りをあほらしく勘定しなおしているだけのバランス崩壊型ゲームといっても過言ではない。つまり、常にバランス崩壊の危機に瀕している、といってもいいでしょう。過去多くのカードゲームがそうなってきましたし、現にそうなっています。先に実例挙げたようなF2Pのゲームでも現にそうですよね。

神の作ったゲームルール

こういう相互影響のバランスってのは、本来はAIとか神とかが最適化的に持ち込むべきものであって、マネジメンターたる個人個人のひとが容易にできるものではないんですよ。もちろんAIをゲーム運営に活用しようという流れはあってもおかしくはないのですが、既存のデヴェロッパーは今すぐにそういうことはできない。未来将来的にAIがコモディティ化された時代には、その線はあるかもしれないが。なかなか現状は難しいんですよ。これがゲームスキルの問題で解決できるジャンルもありますよ?例えば、格ゲーとかね。未だにあらゆるオンラインゲームの最高峰とされる「スト2」EVO決勝での、梅原バイソンvsジョンチョイ戦はそうだったよね。これぐらいのスキルになると選択キャラの元来の強さは関係ない、っていう評判が定評です。

最適解の導出という問題

でもね、デッキを単に展開して、その巡りの駆け引きを楽しむタイプのオンラインゲーム、つまりオンラインカードゲームってのは、こうした難解な問いに本当に答えが出しきれていない。先日、格闘ゲームで「スト6」や「GGST」や「GBVSR」などが出ましたけど、なんとかユーザの難易度に対する疑問の答えにしようとしてリリースされた節・姿勢が見て取れます。もちろん格ゲーは格ゲーでそれはそれで問題なんですけど、オンラインのカードゲームってのはさらに難しい局面にさらされていると言わざるを得ないんですよ。それもそのはずカードゲームってのはゲーマとして打てる手が限定的で、発展性はあんまりないからです。つまりデッキを組んだ時点で勝敗が決まっている最適化されたゲームであるっていうアイデアってあっていいと思う。これがオンラインカードゲームをさらに馬鹿なゲームにしている正体です。

回答用紙に回答の書いてあるイカサマテスト

デッキの組みには最強の勝率を誇るデッキというものが当然存在する。そしてそれを目的に多くのカードゲーマは試行錯誤をして辿りつくわけです。ですが、そこには回答があって、解説まで書かれている。強デッキというのは定式的に決まってて、それを求めるゲーマがわんさかいる。すると、集中した意識、とでもいうのだろうか?それが、ゲームを最適的に結果づけちゃうんですよね。答えが全部書かれているゲームってのは賭博ですらない。そう!語弊を承知で言えば、ぶっちゃけ違法賭博みたいなもんなんですよ、オンラインカードゲームってのは。なんらかの入力に沿って、答えのわからないワクワク感があるのがゲームの良いところなはずじゃないですか?でもそうはなっておらない。これが現に存在するオンラインカードゲームの問題だと思うんです、あたしは。

ボドゲの王様は将棋~なぜ藤井聡太は金持ちなのか?~

対して、本質的に答えがないわけじゃないんですよね。例えば、ボドゲですよ。これは買い切りタイプのゲームでボードゲームを主としてデジタル化された産物だから、定型的な賭博ができる。違法賭博みたいなもんじゃなくて、特殊なルール決めがされているゲームだから、誰かが見た未来をシミュレートはできても最適化として予測はできない。もし、これが出来たらば、将棋の藤井さんのようなエデュケイショナルなインテリは出てこなかった。藤井さんが将棋で勝ってるからすごいんであって、藤井さんが「ハースストーン」や「MTGA」で強いからすごいわけではない。これが本質的な説明です。つまり、将棋はボドゲの神なんですよね、ある種。さらにカードゲームの問題点に対する適切な回答案もあります。

じゃあ解決策ってないの?

それが買い切りタイプゲームにしちゃってローグライトとかローグライクにブレンドしたり、デッキインフレ増殖型(デッキ構築型)の特殊ルール下のゲームにしたりすることですよね。オンラインカードゲームのボードゲーム化といってもいいかもしれない。実例だと「クロノアーク」とか「Across the Obelisk」ですよね。あるいは「ソリティア」とか「ドミニオン」とかを思い浮かべてくれればいいかな。だけれども、こうした解決策はなかなか、そうそうあり得るものでもない。特にF2Pオンラインカードゲーム、これをことさら、こうした特殊ルール化のゲームにしたら、当然元あるゲームとはまったく別のものになってしまうから、当然元来のファンから批判を浴びるわけです。つまりこれは不可能。可能ならば、それはそれで新しいゲームIPにしたらいいじゃん?って言われてオシマイなんです。

結論

F2Pオンラインカードゲームはその設計思想が限定的であるが故、クソである。オシマイ。