〈中毒性の高いゲーム〉についての考察 | ゲヲログ2.0

〈中毒性の高いゲーム〉についての考察



〈中毒性の高いゲーム〉についての考察

所謂〈中毒性の高いゲーム〉について、ちょっと考えてみますね!

シミュレーション的序論

中毒性の高いゲーム、というのはそれなりと複雑なシステムを持っていることが前提になると思います。というのもゲームをプレイする側から「このシステム面白いー!まだまだプレイしたい!」っていう風に思わせなければならない。このシステム面でとても優れたゲームにする必要がある。いわばボドゲの考え方にすごく近いですよね。ボドゲもシステマチックに考えて、大局的なデザインセンスが強く求められる。中毒性の高いゲーム、というのもその通りだと思う。その交絡さを紐解くうえで、愉快爽快感が出れば、中毒性が実現するし、プレイ時間も楽しさとともにインフレしていくんだと思うんですよ。つまりそういう意味ではすべての中毒性の高いゲーム、は少なくともある程度はシミュレーションゲームっぽさが必要とされる、わけです。…と言ってもわからんだろうから、実例を挙げてみっる。

実例

「Civillization」

「XCOM」

「Football Manager」

「Hearts of Iron」

「Total War」

「テラリア」

「Vampire Survivors」

「風来のシレン」

「Elden Ring」

ん?これシミュレーションか?

まぁこんなもんか。ん?って思いましたよね?大丈夫、あたしも思ったからw。まず、「Civillization」とか「XCOM」に関しては異論がないでしょう。マンマ、シミュレーションです。「Football Manager」や「Hearts of Iron」も大丈夫でしょう。ガチのシミュレーションです。「Total War」もなんとかおkですよね。ちょっと違うんじゃねえの?って思うのは、「テラリア」「Vampire Survivors」「風来のシレン」「Elden Ring」この辺りか?でもね、補足させてください。ビルドという観点から言えば、この四作も実は同じです。つまり、一定程度のシミュレーション性がないゲームは中毒性高いゲームにはならない。よくよく考えればわかるが、CoDとかBFは中毒性がある、というよりかはオンライン競合性が高いのでプレイする人が多いゲームではある。そういう意味で、オンラインゲーとは別種の魅力がなければ〈中毒性のあるゲーム〉とはなかなか合点がいかない。

ビルド性質のあるゲームと競技性質のあるゲームの違い

そもそも「テラリア」なんぞはマジで建築性がある。「Vampire Survivors」「風来のシレン」「Elden Ring」この三作もみなシミュレーション的ビルド性質がある。ACTでバリバリ行くのゲームってのは中毒性、というものとはあんまり直結しない。ある程度、ゲーム的交絡さを紐解くからこそ中毒性が生じる。イケイケドンドンのゲームには中毒性がある、とは言えず、慎重に〈石橋を叩いて渡るゲーム〉こそが〈中毒性のあるゲーム〉である、ということが明白だと思う。そもそも、中毒性がある、という意は、そのゲームに爽快感がある、という意ではない。ゲーム的爽快感があるという意ではなく、ゲーム的中毒性があるという意であって、相手をバッタバッタを撃ち崩していくゲームとは性質が違う。これがビルドという意味のシミュレーション的要素のことだと思います。つまり、e-Sportsタイトルには基本なりえない。それは中毒性がある、というよりかは高スキルの元での競技性がある、ということであってAddictiveということではない。つまり、暗に我々は言っているが、本質的にシングルシミュレーションのゲームこそ中毒性のあるゲーム、ということにはなるよね!

高い完成度が求められるゲーム=中毒性の高いゲーム

ある程度複雑さがあるからこそ、ゲームになっている必然性がこの類のブツには求められる。その複雑さとゲーム全体のバランス取りが、まさに試行的ゲームになっている必要性が必須なわけですね。そして、これこそが〈中毒性の高いゲーム〉ということになる。全体としてゲーム、として成り立っていないといけないので、作るのは至難の業だと思う。現にこのジャンルのゲームで成功しているものはあまりない。コアな意味で成功しているのは、「Civillization」「XCOM」「Football Manager」「Hearts of Iron」ぐらいでしょう。他は成功してて、かつ、ガチの〈中毒性のあるゲーム〉とは言い難いです。そしてこれらは〈中毒性がある〉だけではなく、〈中毒性が高い〉ことでも知られている。つまり、単に中毒性があるのみでなく、その毒性・中毒性が高いものに仕上がっていることが求められるわけですね。ちょっとでも外乱性があるとなかなかジャンルとして成り立たないのがこれらのゲームです。絶妙なバランス取りが求められるわけだね。

交絡性が高いと難が生じる?

でもね、いいことばかりじゃない。当然、自然発生的な問題もある。交絡性が高くてセッティングできるシステマチックな部位が多いゲームなんで、理解しずらいゲームになる傾向があるのは否めない。「XCOM」なんかまだまだ良いほうであって、「Civillization」も理解まである程度努力が必要だし「Football Manager」や「Hearts of Iron」ならなおのことそう。〈中毒性〉というのは、ゲームにおいてはそういうものなんだよね。よく言われることだけど、再度確認しておく。『理解するまで時間がかかる』とか『初心者にはハードルが高い』だとか『このゲームで人生の時間を無駄にしたくなかったらシステム理解する前に放り投げておけ』とかよく言うやんか?これにはこうしたゲームの設計故の理由があるんだと思うっすよ。中毒性が高いということは、決していいことばかりじゃあないんだよね。中毒性が高い、ということは基本的には、交絡性も高いということ。つまり理解するまでに時間がかかったり、理解する前に放り投げちゃったりってことがママあるわけですよ。ここにこのジャンル〈中毒性が高いゲーム〉の難点があると思う。もちろんそれはそうしたゲームの性質故に必然なんだよね。

<糸冬>

ということで、なかなかムズカシイ複雑な論になったけど、あたしもブン投げておいた「Football Manager」に挑戦してみたくなった今日この頃でした。