ダイヤモンド・オンライン掲載:鈴木氏の任天堂レビューは半分はあってるのではないか? | ページ 2 | ゲヲログ2.0

ダイヤモンド・オンライン掲載:鈴木氏の任天堂レビューは半分はあってるのではないか?



そもそも任天堂関連会社の億タイトルってあると思う。そして基本プレイ無料タイトルも実はある。例えば、「ポケモンGO」。ただしこの辺りは分社化されてて、そっちに売上が計上されていることもあって、任天堂本体について鈴木氏が述べたのか?あるいは関連事業として、様々な経営判断の下で統合的に任天堂グループのようなものに対して述べているのか?任天堂の億タイトル、を語るのならばここを鈴木氏は丁寧に説明すべきだったと思う。

そして、基本プレイ無料タイトルの中でも成長上限の問題はあるのに(例えば、ガンホーは「パズドラ」頼みになっていることを自社内でも危惧していることは有名だろう)それを買い切りタイトルと単純に比較するところがおかしいという指摘がある。またCoDはシリーズとして一億売れているわけであって、単体のゲームとして一億も売れているのか?ここもまた、鈴木氏の説明不足なんだろう。…というように批判※を見ていて、【経営統計の難しさ】というものを如実に感じた次第である。

そもそもゲームそのものを売っているので、ゲーム事業がまともに行えていることを批判するのは本末転倒である、という※もあった。ただ、会社の規模はより大きくより強くするための資本主義という経済体制ではあるのも自明だろう。このあたりに鈴木氏の記事の慧眼さはあるのではないか?というのがあたしの感じたことだ。そして半分はあっている、とあたしが言うのはここに大きい理由がある。

これは、あたしがかってTYPE-MOONブランドを誇る有限会社ノーツはなぜ株式会社化しないか?と指摘した問題とも、難しくもかぶってくるところだろう。そもそも、資本主義は間違いなく、現代の合法的競争の世界である。競合他社と切磋琢磨し、弱者を強者がなぎ倒していくという、いわば新陳代謝の体制である。だが、寡頭その先にある独占状態になると競合との競争性が無くなり、資本主義は進展しなくなる。いわばもうここまでくると、経済哲学経済思想の内容になってしまうのだ。