ステルスACT中興の立役者:Mimimi Games閉鎖へ~AUTOMATONが8月時点で既に伝える | ゲヲログ2.0

ステルスACT中興の立役者:Mimimi Games閉鎖へ~AUTOMATONが8月時点で既に伝える



事の始まり

ゲーム開発を手掛けるスタジオによる”大人の態度”とはこういうものだろうか?あたしも後者はフルプライスで買ったんだが…「Shadow Tactics: Blades of the Shogun」「Desperados III」といったステルスACTの佳編代表作を多く手掛けたインディースタジオ:Mimimi Gamesが閉鎖するのはどうやら既定路線なようだ。このことは8月の時点でAUTOMATONが大きく伝えていたようで、あたしも12月に入りおそばせながらその手の情報を知りショックを受けた。もち、”良い意味”でも”悪い意味”でも。

source☞ステルス戦略ゲーム『Shadow Tactics』開発元が閉鎖へ。共同設立者が引退、最新作『Shadow Gambit: カリブの呪い』のサポートは当面継続 – AUTOMATON

source②☞Mimimi Games shutting down | GamesIndustry.biz

”良い意味”

ここで言う”良い意味”とは簡単なことだ。こういったデベロッパが先んじて”大人の態度”を見せてくれていることそのことに他ならない。AUTOMATONの記事が『真』だとすれば、Mimimiが閉鎖される理由は三つに大別できる。①ゲーム開発は主要スタッフの大きな身体精神的負担になり、さらに②開発費や規模が拡大していく中でゲーム開発自体に理想との乖離が生じ、③次なるテーマにゲームの規模を移行させることもまたムズカシイ…だからこそスタジオ閉鎖ということになる、というのだ。よーするに、ありていにいえば【ゲーム開発とは矛盾した経済活動】だということをMimimiは痛感しているのだろうと思う。

The・本質

何が言いたいって?んだってばよ、ゲームってその面白さで本来は客に売りつけるものじゃないか。んで、面白くなくても売れればよいっていうタイトルもSteamerならばよく見てきたわけだ。テキトーに作り込んで売買だけを重視するっていうデヴェロッパも多い。つまり、エンタメ=他人に夢を売る、ということと、経済活動=株主に利益を還元するっていう二項は、基本的に同時には成り立たないんだよな。これは直観的にあたしがゲヲログというメディアを非広告運営しているからこそわかることでもある。また、ゲヲログやあたし自身、グリーの社長のこうした発言を厳しく批判してきたから実は暗に分かってきていることなんだよな。ゲーム開発は難しくチャレンジングな性質を持つ経済活動なんだろうねっていうこと。そしてよくよく考えるとこれはあたしの言う”悪い意味”ということにも繋がってくるス。

”悪い意味”

その”悪い意味”とはこういうことよ。それは、Mimimiのような良い経済活動をする主体が、中身の伴った経済活動が継続できず黒字廃業に至ってしまうということに対する危惧のことや。本来、資本主義とは、カネのためにあらゆる経済的戦争を代理するような性質を持つ社会体制のことだ。つまり、理想とか経営理念というものは、お客様のためにだとか三方良しだとかことさら繰り返されていわれてきたけど、その実、株主にお金を還元するという資本主義の大筋の論理とは自然発生的に矛盾が生じているということに他ならねーんだ。ゲーム開発と利益性は当然前段でその両立を否定したんだけども、大きくスパンをとれば悪い面においても頑として同時にあるっていうことなんだよな。つまり、良い面と悪い面とはその本質的なコアコアな中身の側面から言えば繋がっているんじゃあないかな、ってあたしは思うわけよね。

ゲームときどき無政府主義者(笑)

ひょっとしたら…ゲーム開発を下支えする究極の経済活動の形態って、カール・マルクスとかエンゲルスなんちゃらが主張した共産主義だとか、あるいは無政府主義っていうものなのかもしれんね。ゲームってのは、よっぽど大げさに言えば赤色テロルとか黒色テロルを支援するような、色彩を強調するための絵の具なのかもしれないね。そういう発想を、あたしはこのニュースを半年遅れて見て、あたしなりに感じたんだよな…。

<糸冬>