「ベセスダ・ソフトワークス(親会社:ゼニマックス・メディア)」とイーロン・マスクのテスラEV(電気自動車)との意外な関係から紐解く、ゲームとEV、発想のメカニズムのコト | ゲヲログ2.0

「ベセスダ・ソフトワークス(親会社:ゼニマックス・メディア)」とイーロン・マスクのテスラEV(電気自動車)との意外な関係から紐解く、ゲームとEV、発想のメカニズムのコト



イーロン・マスクというと、唐突にredditに質問募集投稿をしたり(参考リンク:テスラやスペースXを創ったイーロン・マスクが掲示板に降臨して宇宙開発や電気自動車などの質問に答えまくり – GIGAZINE、突如E3ゲーム見本市に現れたり(参考リンク:こりゃ臨場感すげぇな! 「テスラ」レースゲームのデモを披露、実車のハンドルとアクセルでプレイできる(1/2 ページ) – ねとらぼと、世界有数の大富豪であるとは思えないほど奇抜な行動力で知られる、扱う業種が”広範すぎる”イノベーター・経営者として有名だ。ある意味、かなりの変人であり、有能な経営者でもある彼は、決済サービスPayPalで名をあげ、いまや世界一のEVメーカであるテスラで時代の革命家になろうとしているほか、宇宙事業にも参入を成し遂げ、夢はいまだ広がりに広がり続けている。

さて、テスラなどが手掛けるEVというと、水平分業化が進み、IT企業などが参入できるようになるほど、その機械的構造が簡素になるであろうことも一般的に知られている。例えば、時価総額世界一の米アップルがEV市場に参入しようとしているのは有名だろう。冒頭述べたように、テスラを率いるイーロン・マスクは、実はあるなんでもない日、E3に参加し、彼らしいある意味深な情報を提供した、という。これは数年前のE3のことであり、その様子を2019年の記事で、地味に「ねとらぼ」が伝えている(上記リンクを参考にしてほしい)。数年前の記事ではあるが、実はこのアイデアはEV参入するであろう様々なIT業界関係者のみならず、ゲームとEV、もう少し具体的に言えば、ゲームとEVによるモータスポーツとの関連性を紐解くうえで、ある種のヒントになりうるかもしれない。

ねとらぼの同報道によれば、その日、イーロンは在りし日MS傘下ではなかったころのベセスダの開発した『ゲームとEVを結ぶ』という奇抜なアイデアを持ち寄っていた。なんと、EVのハンドルで社内にコネクトされたモニターでゲームを楽しめる…というとてつもなく”変なアイデア”である。当該の報道が伝えるところによれば、なんと、テスラはE3で、ハンドルでドライブシミュレーションができるようなソフトウェア端末を用意、車内に搭載し、さらに、その端末にインストールされたスマホアプリケーションなどをタッチパネルでも操作ができるように、いわゆる『魔改造した』というのである。

「そんなことしてどうなる?」と思うかもしれないが、こういった異業種間の奇抜な試験的こころみは、実はアイデアの隆起という点では、実に妙を得ている(おそらくイーロン自身もそれに気づいているのだろう)。我々のアイデア・発想・着想は、常識を疑うことから始まり、常識を良い意味で覆そうとする点からこそ始まる。例えば、私たち人間の行動パターンは部分的には特殊であるものの、同じ行動の連続で日々成り立っている。そしてアイデアの源泉である神経の発火メカニズムは実に奇妙なことに、意識の体験が連続した同じ行動の中で、いつぞやと立ち上がるものだという事は、なんとなくだが、文理を超えた脳研究により次第に明らかになっている(参考リンク:科学が教えてくれる、良いアイデアをどんどん思いつく方法 | ライフハッカー[日本版]

例えば、こういった試みがゲームとEVとの関係性を紐解くうえで重要になる軸に発展するポテンシャルは、実は頑としてある。ソニー系列の会社が開発し発売する、世界的に有名なレーシングゲームである「グランツーリスモSPORT」には既にEV車がゲーム内で実装されている。実際のレーシング競技でもフォーミュラEという名称で、エコロジーなモータースポーツを標榜し、エンジンベースのフォーミュラ競技関係者からの痛烈な批判を受けつつも、ある程度人気を博している。このあたりの関係性は2018年のネット記事でも伝えられており(参考リンク:アウディが仮想世界を現実にしちゃった。ゲームのレーシングコンセプトがリアルサーキットを激走【動画・ニュース】 – Webモーターマガジン、リアルとシミュレーションのはざまを我々が行きかうという点で、かなり斬新なデプロイ(実装)の方法だともいえる。

そう立たないうちに、エンジン型の自動車にとってかわられ電気自動車の時代がやって来ることは間違いない。現代において、ゲームとEVは、テスラが発想したフリーダムな創造主義の事例が象徴するごとく、強く結束する、『抽象(ゲーム)』と『実装(EV化)』の神話の領域に達するかもしれない。

”スパースは日常の陰に存在する”のだから。

BMWの新世代EV『iX』、ゲーム技術を導入して初めて開発 | レスポンス(Response.jp)