『ボディカムFPS』と何か? | ゲヲログ2.0

『ボディカムFPS』と何か?



『ボディカムFPS』と何か?

最近FPS界隈で俄かに人気沸騰中のジャンルに『ボディカムFPS』というものがある。”ボディカム”というとまったく聴きなれない言葉だが、これは一体何を表すのだろうか?まず、”ボディカム”というのはボディーカメラのことである…この認識からスタートしてほしい。『ボディカムFPS』というと、あたかも”FPSがリアルになったもの”、という先入観があるけど、そうではない。”ボディカム”とはボディーカメラ、のことであって、体につけるカメラのことをそう短じていうわけだ。ではボディーカメラ、とは何なのだろうか?

ボディーカメラとは何か?

これについては、英語版のWikipediaがすごく参考になる。簡単に言うと、米国の警察が記録によく使っているような、ウェアラブルカメラのことらしい。体=ボディーに装着するカメラ、ということらしいんだ。だから”ボディカム”というわけだね。ただ、日本語のsourceは少なくて、ASCII.jpぐらいしかこのタイプのカメラに関する情報源はなかった。それによるとこう解説されている。

アメリカの警察では数年前からボディーカメラが導入され、今ではかなりスタンダードな存在になっているんだそうです。警察官が体に装着し、捜査の際に証拠となる映像を残すために使われ始めたんですが、最近、警察官の過剰な暴行や不必要な発砲などが問題になることが増えたので、その防止にも一役買っているとのこと。ちょっと皮肉な話ですよね。

ASCII.jp:アメリカの警察で使われているボディーカメラを買いました

つまり、警察業務の記録用のもの・そのツールとしての役割がでかいということらしい。体につける記録用カメラ、ということだね。これを転用してFPSに活用できないか?というのが『ボディカムFPS』という、新しめのFPSジャンルであるわけだ。よーするにカメラ視点が転じて主になってるFPSの一種、といってもいいかもしれない。

『ボディカムFPS』の先達

例えば、その例として一番有名なのが、間違いなく、「Unrecord」だろう。ゲムスパによれば、このゲームはSteamページが公開されるや否や、60万人を超すSteamerが本作をウィッシュリストに登録したという(最近のSteam情報によれば、その数字は120万人に近くなっているという)。極めて精細でリアルな描画が最大の特徴。実写と見紛うSteamerが多く出たことで知られている一作だ。ただ、ゲーム自体はUEで作られていて、『あくまでゲームである』というのが真実であるようだ。

リアルなFPS≠『ボディカムFPS』

次に有名な『ボディカムFPS』が「Bodycam」だろう。繰り返すけど、リアルなFPS=『ボディカムFPS』というわけではない。ボディカム、という記録用ウェアラブルカメラ機器の性質上、リアルさを際立たせる役割が重要なので、当該FPSジャンルもリアルさに重きを置いているということらしいのだ。「Unrecord」と同じように「Bodycam」も実写と見紛う出来である(こっちも「Unrecord」と同じくUEで作られている)。もちろん、あたしはプレイしてないが、本作を巡ってある先行プレイしたと思われるSteamキュレーターは”酔いやすい”と述べているようだ。

結論

ボディカメラ目線であることを端にとったことは違えども、リアルなFPSというと共通項はある。そして、このアイデアはこれまでなかったわけでもなんでもない。それこそチェコ産FPSの「Arma」シリーズや、MicroProseの傘下のスタジオによるタクティカルFPS「Ground Branch」が代表的だ。ただ、ボディカムというガジェットの性質上、リアルFPSと極めて親和性が高いのも事実だ。このことで、リアル・FMV風のFPSとボディカムの意は、本来まったく違うのに対して似ている要素を共通に持つ、ということで理解していいだろう。