ゲームおけるビジュアル表現(グラフィックス)はどれだけ重要なのか? | ゲヲログ2.0

ゲームおけるビジュアル表現(グラフィックス)はどれだけ重要なのか?



ゲームにおけるグラフィックス表現

これね、めっちゃ興味深いと思うんですよ。例えば、ある人が言うには、「STGの究極的な事例だと弾と当たり判定の表示さえあればあとはグラフィックスどうでも構わん」というかたもいれば、「前はそう思っていたけど考え方が変わった」というかたもいる。前者は、グラフィックスは最低限度あれば良い・対して後者はグラフィックスは重要だ、とする意見ですね。ではなぜこうした乖離が起きるのだろうか?もちろんすべてがすべて良いグラフィックスであればよいわけではないのですが(2Dゲームやドットデザインのゲームもあるため)、なぜ基本的にはそういう傾向があるのか?ちょいと考えてみましょう。

STGにおける最低限度の描画

もちろん、弾と当たり判定もろもろの問題は重要です。ですが、そこから飛び立って、やはりSteamデファクトスタンダードの時代になった今、リリースされるゲーム量が明らかに多くなっている。そうすると、どうなるか?ゲームへの先入観が重要になるわけです。つまりSteamストアの画面なりなんなりを見て、「あ、このゲームおもろそうだな!」とビジュアルに訴えかけるものがないと、売れないし、プレイ意欲も湧いてこない、という理由が出てきたわけですね。ゲームのグラフィックスやそれに基づいた訴求力があると、目につく差別化戦略をとることができる。これはこれほどの量のゲームがリリースされるようになった現代のゲーム配信時代にデカい要素なんです。

ゲームの売り上げを転変させる方法

例えば、知っているゲーム開発者さんがゲームを作っています。そのかたがSteamストアのビジュアルタイルなり、バナーなりを一変させたとする。すると売り上げが跳ね上がる・インプレッションが跳ね上がる、ということも十分ありうるそうです。これは何も、ビジュアルだけではなく、タイトルを変えた、ということだけでもその訴求力向上はありえます。事実、とある忍者スレイヤーの公式スピンオフゲームがタイトルに忍者スレイヤー本編を想起させるようなタイトリングに変えただけで売り上げが跳ね上がった、という事例があったことは記憶に新しい。これとまったく同じメカニズムで作動することが、グラフィックスを軸に考えられないか?もちろん考えられるはずなんです。

更新し続ける・作り込み続けるということ

ゲームのタイトルについては例を上げましたが、マーケティングを加味したうえでは他の事例でも構造は同じです。更新し続ける・作り込み続けるというのがヒット要因のうちのひとつだった、と述懐するStSの開発元ソースはとても有名ですよね。これと同じことがグラフィックス面でも考えられるはずなんです。否、ゲームだからこそビジュアルに訴えかけるグラフィックスはタイトリングよりもより重要な要素になるのではないか、ということなのです。これが前述した、意見の乖離に潜む背後関係なのだ、ということは容易に想像がつきます。ゲームマーケティングの理論のうちのひとつの主要素なわけですね。もちろん、それを逆手にとった方法も可能です。「Cogmind」や「メインフレーム・ディフェンダーズ」の事例などがそうですね。

両面性・深因性

手に取ってもらうことが重要で、そのためのグラフィックスの改善やオーバーホールはゲーム導入部どころか全体の印象操作につながる。だからその印象・ファーストインプレッション・感情価値・本質価値的な考え方に基づいて、グラフィックスは極めてコアな要素でもありながら、表面的な要素でもある。両面性というかは深因性である要因なのです。一言で言うと、グラフィックス面で改善があるとなると、それと同時にゲームにも深みが出るんだよね。それがゲームプレイに当たっての没入感の向上、ということに他ならない。臨場感や迫力があったほうがゲーム表現上便利極まりないですよね。だからこそ、ゲームのグラフィックスの能力は格段に技術革新によって上がってきた。

ゲーム・ザ・ロック

その深因性は、ゲームの売り上げにも寄与する要素であるほか、ゲームの楽しみに寄与する積極的な要素でもある。楽しみ、というのはこれすなわちワクワク感ですね。ワクワクして、ゲームの想像上思いを巡らせることが出来れば、これほどグラフィッカー冥利に尽きることはないわけです。これがゲームのグラフィカルな側面が近年極めて重要視されている主要因のうちのひとつだ、と定型的に述べることができると思います。ここまでが一定の結論ですが、ここから旅立って、+αが考えられないでしょうか。それがまさに技術革新=イノベーションです。

ゲーム+α

この観点で特筆すべき点はゲームのグラフィックス技術は実はシミュレーターの技術に応用できる点も忘れてはならない、ということ。いわゆるGPGPUです。ゲームのグラフィックス技術が向上するとシミュレーターの演算能力も向上します。GoogleがGPUに代わる新しいPUを開発した、との報が目新しいのですが、あたしが大学教授に話を聞いた限りでは…これは実はあまり汎用性がないそうです。というのもGPUのほうがノウハウがこれまでの経緯もあってたまっており、そうそうやすやすと他PUの形に置き換わったりしないそうです。FPGAにすべて置き変えたほうが良いというのも、現状いきすぎな見解らしいですね。このようにゲームの先先を考えてもゲームのグラフィックスがゲーム領域も包含している、というのは間違いなさそうです。今世紀はAIの世紀ですからなおのことそう。