アニメ「地獄楽」はなぜ面白いのか? | ゲヲログ2.0

アニメ「地獄楽」はなぜ面白いのか?



ということを明日書きます…。書いてます!

ミステリー風要素

このアニメって一種のミステリーだと思うんすよ。ミステリーって言っても怪奇小説とか推理小説って意味以外にも別な意味があります。『神秘的なこと・不思議なこと・謎』とネット辞書に記載がありますね(コトバンク)。仙薬を巡って摩訶不思議なことが起こり、その謎を解いていくプロセスが、あたかも本流の推理小説のごとく提示されている。不老不死の謎・再生の謎・島の居住者の謎…謎=ミステリーが重層的に重なり合い、その謎を視聴者とともに推理していくプロセスがかなり面白い。その一端が、この作品の中で語られる”タオ”(神秘的な力の根源)なのかもしれません。

宗教的要素

ここはまだ推測に過ぎませんが…宗教の要素もあると思うのです。例えば、今しがたネトフリで見終わったアニメ最新話のことだけど、宗教の複合的な部分を人造的なものとして描いている。いわば、このアニメでは、仙薬/島の謎に迫っていく中で宗教的な・風土的な要素が交絡し、謎にさらなる謎の拍車がかかっている。確かに、バトルもの、ではありますが、むしろバトル、というよりかはシンプルに推理と人間模様・その上にそびえたつ巨大な塔のような存在感のある摩訶不思議な複合宗教まで描いているところがおもひろい。見れば見るほど、なぜか吸引力のあるダイソン的存在感があります。

人間的な構造要素

では、特徴的なのは、物語の舞台だけでしょうか?このアニメはホンマに設定が優れているだけか?実はそうではない。”伽藍の”は最愛の妻と会うため、その他の様々なキャラクターにおいても個人個人の目的を達成するため、超人的な能力を使っていく。その中で、人間の背後関係が見え隠れし、目的達成のためなら、腹の探り合いをしながら共闘もしていく。つまり、これは『ドラマチックなアニメ版チーム制バトロワ』なわけです。見かけだおしの面白さだけでなく、人間のドラマ=”生きていくこととは何か?”という意味合いが強く色濃く映像の中で表現される。御付きの剣士たちもその”背後の背後”に存置される形で、非常に興味深い人間の重なり・構造の様相を呈していると思います。だから見ていてあまり飽きないです。何度も何度も人間の物語が、連続的に語られる。確かにメジャーメジャーな漫画・アニメではないようですが、それでも非常に良く出来てる。コンパクトにまとまりながらも良く出来ているのです。

主題歌の良さ

林檎の歌う歌はマジですばらひいです。OP主題歌には、上述したような、神秘的な要素もあればバトルの風味もまたある。人間の表情まであたかも浮かび上がるよう・見えるように作られている。バトルアクションの表現だけじゃないんですよ。その背後にある複雑な人間の関係性を紐解いていくように歌われている楽曲は、仙薬という最終目的に至るまでのミステリー要素を表現することまで成功している。これは確実に言えると思います。かつて、詩人・ねじめ正一は言いました「林檎の音楽は傑作である」…とね。まさにその通りです。


,,,というわけでシンプルに面白い。おススメです。