ハイパーフラット…危機管理学…応用性は無限にある。
この際、言っておこうではないか。『ゲーム「Kenshi 2」はブロックチェーンのアナログ版の産物なのだ、と。』
~本文より~
今年の6月終盤、傑作SRPG「Kenshi」の正当な続編である「Kenshi 2」のローカライズを巡って、開発元がSteamニュースにとある重要な、含蓄の深い投稿をしていることにあたしは今日気付いた。ローカライズ担当者ならば、誰もが必見…否、PCゲームをやるSteamer・ハードコアゲーマなるものならば誰もが必見すべき重要な情報源になっていると思った。それ故に、その投稿を咀嚼して(ありていに言うと要約して)解説してみようと思ったのが、ハナシの始まりだ。
※ソース:Kenshi-「Kenshi 2」翻訳に向けた新たな第一章-Steamニュース
まず、同ソースの”最初に”で述べられている事項を要約してみる。
・タイトル「Kenshi」は、そのdevであるLo-Fi Gamesのリード・ライターNatによる管理下のもと各国言語へのローカライズが行われた。
・その中で、日本語担当のMeg(当時:日本語コミュニティ管理者 現:翻訳チームリーダー)が副査のような形で、Natを補助した。
・現在は、両者ともに「Kenshi 2」を適切な言葉で楽しんでもらえるように努力し翻訳プロセス・システムの改善に関わっている。
その後、当のNatは”「Kenshi」の癖”というヘンテコな題を取り、この複雑なゲームを巡る多言語翻訳に関わる人物にかかる多大な労力について解説している。一言に要約すれば、Natの主張はこのようなものだ。
・現在は、両者ともに「Kenshi 2」を適切な言葉で楽しんでもらえるように努力し翻訳プロセス・システムの改善に関わっている。
・「Kenshi」は複雑系のようなゲーム、それゆえ普通のゲームとは異次元のレベルにおいてローカライズの技量が求められる。
・これを我々は”「Kenshi」の癖”と呼んでいる。また、その労力を要するローカライズの効率化のため、FCSと呼ばれる自社製専用ツールを開発・活用している。
この項では、「Kenshi」ローカライズにて蓄積されたノウハウを「Kenshi 2」に活かそうという試みが解説されている。同じく要約してみよう。
・協業すること
開発と同等にローカライズを進める。周囲に気を配り些細な問題を適切に把握し、開発部と密接に連絡を取りながらローカライズすることで、困難を乗り越える。ミーティングやトレーニングを定期的に開くことが問題の早期解決に繋がる。
・内容を把握する
適切な内容把握がないと、適切なローカライズは行えない。「Kenshi 2」のローカライズのために社内Wikiが作られアップデートを怠らないこと、また、メモを頻繁に残すことが効率性サイクルを高めることが分かっている。翻訳者は情報を必要としているエージェントのようなものだ。
同様に要約してみよう。
・「Kenshi 2」は今年1月からPaola・Marie・Megによってスタートした。
・とりわけ日本を主として担当する、翻訳ローカライズリーダーのMegの貢献度はかなり大きい。
・Game*Sparkのインタビューでそのノウハウが語られている(Game*Spark)。
続きます…