「Twitch Rivals」とは何か?そもそも”Twitchとはなんだろうか?” | ゲヲログ2.0

「Twitch Rivals」とは何か?そもそも”Twitchとはなんだろうか?”



「Twitch Rivals」とは米国Amazon傘下のゲームストリーミングサービスTwitch社が提供する、Twitchのストリーマーおよび観客が参画できる大規模e-Sports競技イベントである。Twitch社が主催するだけあって、一年を通じてかなり長い期間の間開催されるe-Sportsイベントである点が特徴だ。総額で数百万ドルの賞金が賭けられることもあって、近年のTwitchサービスの勢いにも乗じ、相当熱気を帯びた大々的なイベントになるという。

そもそも、「Twitch Rivals」はTwitchのローカルLANコンベンションである「TwitchCon 2019」が大本になっている(「TwitchCon」は、これまでカルフォルニア州サンディエゴのコンベンションセンターで、その多くが開催されてきている)。ここから拡張され、ユニークな大会運営姿勢で多くの世のゲーマーに知られるようになった経緯があるという。「Twitch Rivals」は「Fortnite」「League of Legends」「Apex Legends」など近年注目を浴びている種目以外にも多くの特色あるマニアックな大会運営種目で知られるコンペティションの場になっている。その競技指定のリカバリーレンジは独特だ。

例えば、GIGAZINEも伝えるようになんと2Dライフ農業シミュである「Stadew Valley」ですらその種目に入っている。Twitch主催イベントである「Twitch Rivals」は、近年ゲーム業界のマネジメントスタートアップとして有力なsmash.ggというような新興ゲーミングイベントシステムを利用した運営が主であるようである(各種目へのリンクが次々とsmash.gg企画ページにハイパーリンクされている)。ここで、主要な競技種目…―「Rainbow Six Siege」や「MTG Arena」はたまたスポーツものとしては「NBA2K」など…―といったものと並行して、「Super Mario Maker 2」といった、競技化が本来難しいジャンルにも手を出している。非常にエキセントリックな印象を受けるイベント運営姿勢だ。Twitch側としては、いわゆる「祭り」化を狙い、”バズる”ようなイベントマネジメントを心がけている節があるのだ!(ちなみにUBI版「Uno」も競技化されており、格ゲーで知られるウメハラがこの度関連イベントの優勝賞金25万円程度を獲得したとGAME Watchは伝えている…)

「Stadew Valley」についてはすでにGIGAZINEが十分詳細を報じているので、これを踏襲して説明するまでもないだろう。「Super Mario Maker 2」をテーマとしたものでは競技ステージをふたつに分割するなど、ユニークな大会設計が見受けられる。このうち第一ステージは、エンドレスチャレンジモードに、第二ステージはカスタムレベルモードに割り当てられ、二つのステージにおける獲得総ポイント数で競うという、かなり複雑だがチャレンジブルな競技運営姿勢が示されている(このビデオログは大会運営を行うTwitch側が公開している)。

大会を通じてゲームを楽しむ…なにもe-Sportsというくくり方であっても、「獲得賞金だけがすべてではない」という変人気質な大会運営が人気を浴びているらしい。例えば、ユーザ側が「Twitch Rivals」の運営に対して、建設的な意見を述べられるフォームまでが用意されているという、フツーの感覚では考えられない格式張らない運営のユーザライクさ、これビンビン感じる次第だが…

確かにTwitchではぶっちゃけた話「常識的であればゲーム以外のこともやっていい」わけであり、これまでにもそういったチャンネルは数多く開設・実況されてきた(これについては、邦語ゲームメディアであるGameSparkが日本語解説記事を書いているのでここに譲ろう)。管理人Junとしても、数ある有名配信者のうちのひとりであるDizzykittenにオンライントークの場で日本語チャットを送信したことがある。驚いたのは彼女が日本語に堪能で、部分的とはいえども漢字もしっかり読めていることだ。

どうやら、AmazonがTwitchを通じて提供したいのは、プロゲーマのスーパープレイのリプレイ、それだけではなさそうである。Twitchがこうした運営姿勢を貫くのも、コンベンション「TwitchCon」 / コンペティション「Twitch Rivals」でユニークな点を多く魅せつけるのにもほかの深いワケがありそうだ。それは、「モニターを通じて世界を支配する」というAmazonの果敢なる野望の一縷なのかもしれない。