悪評目立つEAは意外にも”まともなゲーム会社”なのかもしれない【EA Originalsとかホニャララ】 | ページ 2 | ゲヲログ2.0

悪評目立つEAは意外にも”まともなゲーム会社”なのかもしれない【EA Originalsとかホニャララ】



例えば、毛玉系ACTADV「Unravel」に始まり「A Way Out」「Lost in Random」といったADV性・物語性を大事にした、インディーならではの秀作が、このブランド下の例として挙げられる。さらに、ノリにノッているコーエーテクモと共同してリリースされる予定のモンハン風タイトル「WILD HEARTS」にも今後期待はできるだろう。「Titanfall」以来ヒットに恵まれていない、きっちりした3DACTもので各社と正面衝突する…というわけだ。たしかに新味には若干欠ける、という意見もいまだあるタイトルだが、これも含め総じてEA Originalsブランドはおそらく社のEAとしてもかなり目玉の戦略なんだろうな、と思わされるのであ。というのも、関連インタビュー見りゃそいう判断がつく。インタビューでこのEAの目玉戦略を束ねるキーパーソンは(辺鄙な英語力で解釈するとw)このように答えている(参考リンク:GamesIndustry.biz)。

・EAはゲーム会社として、世界中のゲーマ誰もがわかるほど大きい企業に発展してしまったがゆえ、悪点がごく自然と大きく解釈されるようになってしまった.(Unfortunately, when we make mistakes on games, the world knows about it because it’s of a size and scale.の部分をGamesIndustry.bizより引用の上、意訳)

・リリースを多発乱発する拡大路線からある程度決別する必要があることは認識していて、その成果がEA Originalsブランドである.(Yet even though EA is increasing the number of games it’s signing, it doesn’t plan to go too far. After all, its PR and marketing teams are already working on huge titles, and they need to make sure they give enough attention to these indie projects.の部分をGamesIndustry.bizより引用の上、意訳)

こうした、大きな粗悪な点にはある程度の諦めを感じながら目つぶりながらも、”EAらしさ”を大切にした細やかな点にこそ目を配ってみると、『EA=悪徳企業』というステレヲタイプな評価だけ下しちゃうのは、あまり平等に各社の評価をしていないもんだと思う。むしろ、EAは巨大な企業になったがゆえ出来てきた必然的な困難に直面しており、それを解決しようと”なんとか踏ん張っている”『頑張る大企業』というイメージをあたし個人は持っている。ちょうどEAらしい、といえばそれで、EAはいいのではないか?というニュアンスで、だがw。冒頭示した4Gamer.netの奥谷記者はその点をひしひしと感じているらしく、先見の念を表しながらこう言及しているのじゃ。

ここ5年ほど,Electronic Artsは赤字の続く苦しい経営が続いており,企業価値ではActivision Blizzardに大きく水を開けられている。ゲームエンジン開発やインディーズメーカーへの支援,そしてモバイルゲームやFree-to-Playなどのオンライン事業への進出など,新しい分野に積極的に挑戦している姿は,筆者の目には業界トップの名にふさわしいものに映る。今回の「アメリカ最悪の企業」2年連続選出について読者の皆さんはどう思うだろうか。筆者自身は,今後も新分野への挑戦を続けてほしいと願っている。

Access Accepted第380回:2年連続で「アメリカ最悪の企業」に選ばれたElectronic Artsより引用

この奥谷記者の”古き見識”から判断してみると、新たにわかることもあるやろう。それは当初考えられていたように、Activision Blizzardはここ十年の間上手くやれておらず、むしろ、EAは大企業病を克服しようときちんと”やるべきことをやるようになってきた”ということ。広義なモラハラ問題も抱えながら、刻苦してきたのはABもEAもどちらも同じなんだ。だが、どっちか一方の法人だけ、”それなり、まともな方を選べよ!”と言われたら、あたしだったら間違いなくABでなくEAを選ぶ(もっとも、なんだかんだ言って「CoD」IPが人気であるABには利点もいまだあるので、多くはあたしの考えている通りそう望まないかもしれないが)。

ひとつだけ、事実から判断して断言できることがある。それは、奥谷記者も当の十年前の4Gamer.netの記事で認めるよう、EAは新しいチャレンジをしてきた・また、している会社だということだ。そしてそれは、認知度が高まった世界屈指の規模のゲーム会社として、世で言う”大きな会社”としては(そのこと自体が)極めて重要なことである。

(^ω)<何をチャレンジしてきたかっていうのは奥谷さんがもうおっしゃっています…
しかも(時間の経過が恐ろしくなるほどのw)約十年も前に、ね。