【連載:ローグライト探訪記】「Nightmare: The Lunatic」~傑作武器ローテ式ローグライトゲーム | ゲヲログ2.0

【連載:ローグライト探訪記】「Nightmare: The Lunatic」~傑作武器ローテ式ローグライトゲーム



開発・配給ともにMaetdol Gamesというところが担当してる、近年まれに見る傑作級の2DローグライトACTゲーム。結論から言うとかなり面白い。めっちゃくちゃ良く出来ている。まだ最初のワンステージしかクリアできてないけど、どこが良いかっていうのを羅列し別個に書いてみる。


限られた数の基本武器を回していくローテーションローグライト

基本武器を5つ[追記:はじめは5種だけなようです]から3つ選ぶ。そしてそのローテーションによってバフが付く、というかなり革新的なシステムを持ってるゲームになっている。これまで、バフアイテムによってローテーション強化がつくタイプのローグライトはあったけど、基本武器のローテーションによってそもそもベーシックバフが付くタイプのローグライトはあんまりなかった。だから基本武器の特性を理解しながら、戦うタイプのゲームといった方が良いと思う。この基本となってるシステムのおかげで、最初から全力で取り組めるタイプのゲームに仕上がっている。

基本武器のローテーションにレギュレーションがある

いつでもなんどきでもローテできるってもんじゃない。回数制限はあって、ローテしまくりながらバフしまくることに結果的に制約がかかっている。だから、ローテの性質を高く理解してないと、ステージ攻略自体出来ないっていう形式になっている。ここはこの武器だな、ここはあの武器だな、と基本ゲームシステムをうまく駆使しないといけない。最初は遠距離武器が最強かと感じてしまうだろうけど、そういうわけではない。あくまで近接武器とローテ併用しながらクリアリングしていくタイプのローグライトになってるね。ちなみに近接武器だけで基本武器を構成することも可能なんだけど、その辺りは率直に言うとどう戦い抜けばよいかがわからなかった。この点はまだまだ自分のスキルが足りてないだけで、未知の可能性を秘めてるローグライトになってると感じた。また必殺ゲージを貯めると、強力な連続攻撃を繰り出すこともできるので、これも含め多数の交絡を紐解くことに快感を感じることができる。

ドッジとパリィとムーブメント

ドッジロールはダッシュと思って構わん。特筆すべきなのはパリィシステムがあること。これは敵の攻撃に合わせてボタンをタイミングよく押すだけでパリィが発動するというシステム。まぁそのまんまのパリィだよね。でも、この手の2Dローグライトゲーでは本格的にパリィが実装されているものは珍しめだと思う。だからこそ、この点でも斬新さがある。あとはムーブメントにダッシュ・パリィ以外に、壁張り付きとか壁蹴りジャンプがあって、豊富なアグレッシブさをワンキャラクターで繰り出せる。実装されているキャラは1種類だけだけど、だからこそ、深彫りできてる面があって、ゲーム性に見事な深さが生まれている。最初、なんだボリューム不足じゃねえか?って思ったけど、そうじゃない。そう最初に思わされるからこそ、だからこそ、このゲームになってるといえる。

ボリュームはかなり豊富

まず、難易度。これね、最初はイージー・ノーマルしかないんだけど、おそらくクリアしていくにしたがってアンロックできるんだよね。おそらくハードは確定であると思う。ひょっとしたらナイトメアもあるかもしれない。だから、周回プレイで様々なタイプの難易度を、やらされている感なくしてプレイできる。こういった難易度調整ならば、挑みがいがある。前の記事で難易度調整とローグライトは相性が悪い、といったけど、そうした反意を汲んだゲーム設計になってて、フツーにやりがいがある。また、おそらく実装ステージは5~6面あって、十分基本ボリュームもある。最初のフィーリングだけで、他のローグライト傑作と同じタイプのゲームだ、って判断しちゃって忌避感を感じてしまうのはもったいなさすぎる。アンロックできるアイテム・システムも多くて基本選択武器が少なげにみえる点を盲点にしちゃうともったいない。何を言いたいかっていうと、このゲーム、量・質ともにかなりボリュームはある方です。

ステージデザインが秀逸

ステージデザインがとても良い。相手が無限に湧いてくるような最近よく見かけるハイパーインフレ型のローグライトではないです。限られた数の中~強な相手が敵対してきて、単にインフレ型とはいいがたい。ある程度の加減あるインフレローグライトだと現時点では感じている。敵数でわちゃわちゃしてなくて、ゲームバランスが良い。特にステージのデザインは秀逸で、ワープのシステムだとか、基本的なローグライト形式のプロシージャル生成ステージ構成が良く出来てる。ステージデザインという面においても基本性質に優れたローグライトだと思います。敵の攻撃パターンは形式的なものだけど、うまく対策しないと勝てません。これはボス戦では特にそうで、初見で切り抜けられないタイプのACTゲームになってる。

丁寧なドットで描かれたキャラクターも好感触

グラフィックはドット絵で描かれているんですけど、とても愛嬌があって、親しみやすいファンタジーの風味を多分に含んでます。確かにほかのゲームにも影響受けているんだなっていう面はあるけど、それでいて独自に解釈できているオリジナリティあるドット絵で、全面が描かれているので、マルパクリでは全然ない。むしろ、丁寧に描かれた高品質なドット絵、という点では他のローグライトのよくあるあるのタイプではない。既存のローグライトのあるあるではないので、やらされている感だとかデジャヴュの感覚はない。フレッシュな・新鮮な感じで挑めるタイプの新しいローグライトだと思う。

完璧な日本語ローカライズ

完全に日本語対応。デモ版リリース当初やEA開始当初は相当粗い日本語だったと記憶しているけど、今や完璧な邦語対応になってて、ストーリーもサスペンスフリークなところがある。例えば、サポート魔導士がどういう風に今後メインプロットに絡んでくるのか?そもそもなぜ夢をテーマにしているのか?という点でワクワク感もある。韓国のかたが作っているのかと思うが、ここまでの品質でローカライズをやってくれるならばマジで安心感があるよね。


間違いなく、ローグライトヲタ必見のゲーム。これで1500円ぐらいは安すぎる、必ず買うべき。