【連載:ローグライト探訪記】横スクロール式ローグライトACT「Skul: The Hero Slayer」詳解プレイレポート『骸の章』 | ページ 2 | ゲヲログ2.0

【連載:ローグライト探訪記】横スクロール式ローグライトACT「Skul: The Hero Slayer」詳解プレイレポート『骸の章』



まとめ

簡単に言えば、『1.0になってから大化けしたゲーム』だ。粗のあるグラフィック・とろめのACT要素・コンボの爽快感のなさ…当初、これはダメだなと思ったゲームがアプデで”化ける”ということがありうることを示した珍しいゲームだと、あたしは評価する。

たしかに、2Dを基盤とするドット絵は詰めのあまさが残り、依然として”粗いまま”だが、世界観の構築に伴って、その粗さが見事に調和しているので気にならなくなっている。このゲームのストーリーは、”魔王軍が主人公サイド”で進むという、肝入りのレア・オブ・ザ・レアなケースのゲーム。頭そのものをとっかえながら戦う(つまり、主人公スカルの骨パーツをとっかえながら戦うw)というこれまたレアすぎるほど特異なシステム設定のゲームにもなっとる。

そのストーリーの”軸”がアプデで洗練されていくに従い、本来のコアな要素である『良しき悪仮面の主人公』という構図が、より深まっているので、この特殊な骸骨のギミックが当初よりずっとずっと不自然さを呈さなくなっている。むしろ、韓国産らしく、グラフィックの周辺まわりがすっと、スリムに、絶妙にプロットにマッチしており、早期アクセスの時よりも違和感が極限まで低減している。対勇者戦という謎(?)な側面も見ていて興味深い進行を辿っているンダ…

ACTシステムとコンボ要素も、早期アクセス当初よりも、爽快感の面でかなり上がっている。ドッジロールを基礎とする回避行動との兼ね合いだけでこれほど拡張性があるのか!と驚かされた。攻撃システムにも様々な工夫が施されており、属性やスタン効果は当然のこと、特に攻撃力そのもののインフレーションがすさまじいので、やってて『敵多く沸いてきて萎えるよ. . .』という形になりにくいのが最大の魅力だとあたしは思う。いわば、CoDみたいにKストリークlikeに実績を積み重ねることで、上達が簡単に実感できて、それでいて後々のことも考えて、各種ステータス要素への割り振りをうまく配分しなけりゃならんという『インフレとその調整のゲーム』に見事に進化を遂げた。

その各種ステータス要素ってのは…?というと、これまた多彩。エリアに点在する人質の救出に伴って、魔王城自陣が強化されたプラントに進化していくほか、そもそもの仲間の魔女の助力を借りて、集めた魔石で自分=スカルを多彩に強化できる。しかもそのやりこみ要素も極めて高い。例を挙げると、自分のHP(ヒットポイント)を上げるだけでもかなりの稼ぎが必要となっているが、実質的なインフレACTとの兼ね合いでこれらの魔石やコインの集め作業が、単純作業のように苦じゃなくなってる。だからバランスが絶妙に、全体的に、取れている。


( ゚Д゚)<ぶっちゃけ、やってて苦じゃないローグライトってめっちゃ珍しいと思う。
まさしく本作こそ、そうなんだ。

※画像:ゲーム「Skul: The Hero Slayer」より引用.