「Kenshi 2」ローカライズに見るノウハウ~言っておこう、これはブロックチェーンのアナログ版だ、と。 | ページ 2 | ゲヲログ2.0

「Kenshi 2」ローカライズに見るノウハウ~言っておこう、これはブロックチェーンのアナログ版だ、と。



”ケース・スタディ:キャットクローラー”で述べられている事項

この部分は実例を参照して、ローカライズの成果をスペイン語・フランス語・日本語(各担当者はそれぞれ、Paola・Marie・Megに該当する)で示している。例をとるために日本語担当のMegが翻案した部分だけ追っておこう。

Megはこの高度で難解な英文を翻訳している…(以下ソース:Steamニュースページより引用)

“The first rule of Catcrawlers: Don’t try to play Catcrawlers. No, you’ve gotta breathe Catcrawlers, feel it in your bones. Don’t even attempt to tug those digits ’til you’ve charged those wedgers, because you sure as hell can’t lick a SPADE ’til you’ve understood the stone die on a spiritual level. Yes, the depth of Catcrawlers will be beyond most in these outlands. So, let’s get started…”

(以下Megによる翻訳)

「キャットクローラーの第1のルール:それはプレイしないことだ。キャットクローラーに心身を預け、直感に導かれる。幻の石を求めて『鋤』で深掘りする虚しさを実感するまで、それは無理だと心得よ。その奥義の境地に達するまで、勝負をつけるなど、もっての外だ。このへき地の遥か彼方よりもさらに奥深いのがキャットクローラーなのだ。それでは始めよう…」

感想:ポカーン( ゚д゚)<これは…凄まじいスキルの翻訳だ…
(まったく原文の意味が分からんあたしにですらそれだけは合点がいく)

とりあえず言っておこう、これはブロックチェーンのアナログ版だ、と。

最近話題のブロックチェーンだが、これはニュアンスとしてはNFTを例にとると分かりやすい。よーするにシルシを多人数でつけていくことでデジタル財の性質を変える…ということである。

【ブロックチェーンを一番わかりやすく解説するための例え話】

NFT商品(非代替性トークン商品)Σがあるとする。それがAの手にわたり、Bの手にわたり、Cの手にわたっていくもの(さらに別人の手にわたっても良い)と仮定する。すると…

・商品ΣがAの手についた時点で署名のような印(シルシ)が押される。

・次にΣがBの手についた時点でも署名のような印(シルシ)が押され、履歴としてそれが残る。

・最後にΣがCの手についた時点でも署名のような印(シルシ)が押され、履歴としてそれが残る。

(以下無限にそれが続く…)

そしてそれらのシルシがすべてP2Pの技術を使って共有されていく。となると、シルシの履歴がデジタル情報として残り、しかもその来歴が他人数で共有されるので、デジタル財を中古物として取り扱うこともできるようになるわけだ(厳密に、正確に言うとブロックチェーンはこういったことではないが、理解のニュアンス・初歩導入としてはここまでの知識で十分だと思う)。

☞(^ω)<いかにも専門家には怒られそうな解説ですが…

NatやMegが言うような”ローカライズの哲学”のニュアンスはこのブロックチェーンの技術にかなり似ているとあたしは思う。つまり問題を早期に共有し、人と人とがチェーンで繋がるように、アナログな世界でも情報を決してディバイド(分断)しないということだ。分断を乗り越え、すべての些細な条項が共有される。そして、それは個々人の知識でもあり、集合知・さらに言えば暗黙知でもあるわけだ。さらにさらに言えば、”時系列知”でもある。渡ってきた海を見渡すことができるのだ。

ハイパーフラット…危機管理学…応用性は無限にある。この際、言っておこうではないか。

『ゲーム「Kenshi 2」はブロックチェーンのアナログ版の産物なのだ、と。』

<糸冬>