記事の要約:誇らしい学歴を持つ知性派CEOの運営するストラテジー系インディーゲームパブリッシャー:Hooded Horseはそのジャンルタイトルを主戦場にしてこれからも飛躍していくのは間違いない. ベンチャー企業はその経営理念よりも経営を主導する経営者の才能・能力のほうが明らかに重要だということがわかる. また同社の経営姿勢に関してはゲームメーカーズのソースが有力である. この記事はあるインタビュー内容をまとめた二次ソースではあるが邦内のゲーム関係者にとってとてつもなく有力な情報源となっている.
In the last 12 months, our games have sold over 4.5 million copies across all stores and been added to Steam wishlists over 9.5 million times.
— Hooded Horse (@HoodedHorseInc) October 14, 2024
We’re incredibly proud of our developers and the passion they bring to game development!
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ストラテジーに特化した有能なインディーゲームパブリッシャー:Hooded Horse(公式ウェブサイト)がSteamプラットフォームで新規タイトルを多数計画しその経営において攻勢をかけている. これはSteamの同社のパブリッシングページで簡単に確認できる(Steam). 同社はこれまで宇宙船戦闘ローグライトの秀作「Breachway」や伝説のストラテジーゲームの精神的続編「Xenonauts 2」また経済システムと戦争システムを兼ね備えた中世ストラテジーものの「Manor Lords」などをリリースしてきた豊富な実績がある. 具体的なその攻勢の様子・新規タイトル発表多数の傾向および経営方針について本記事で伝える.
まず期待できるゲームとして筆頭に挙げられるのが間違いなく「MENACE」だろう. これは高い評価を得ながらにして日本語ローカライズは叶わなかったオープンワールドストラテジー「Battle Brothers」と同じゲームスタジオ:Overhype Studiosの新作だ. 4Xロボティカルシミュレーション「Heart of the Machine」もあるしローグライクとデッキ構築および拠点防衛の3つの要素融合を実現したユニークな戦略サバイバルゲーム「Drill Keeper」も目が離せない. レジスタントターン系タクティクカルローグライト「Every Day We Fight」も忘れ難い. ここに挙げた四つのタイトルはあくまで序章に過ぎずさらなる新規タイトルを多く抱えていることも簡単にわかる. どれも興味深い個性派インディーゲームらしさを持つタイトル.
スタジオの経営姿勢に関してはネット上で確認可能な有力ソースがある. それがゲーム制作における最新情報やアイデアを多数紹介しているインターネットメディア:ゲームメーカーズによるものだ(ゲームメーカーズ). このソースはポッドキャスト番組:The Business of Video Gamesにて明かされた情報をまとめたもの. もっと詳しく言うと元Paradox InteractiveのCEO:Shams Jorjani(X)がインタビュアーとなりHooded HorseのCEO:Tim Bender(LinkedIn)にインタビューしたものをまとめたものだ. 元来ゲームメーカーズの記事は詳細まで突っ込んで報道する傾向にあるらしくあまりに詳しすぎる該当インタビューのまとめかたを実行している. 日本語ローカライズに大変積極的なパブリッシャーに対するインタビューということでSteamを主戦場とする邦内のゲーマ・ゲーム開発者にとって必見の記事になっているといえよう. ゲヲログとしてもちょっとだけインタビューの内容をまとめてみる.
そもそもTim Benderは弁護士(!)でありその後ゲーム業界に転職している超有能なCEOだということが当該インタビューで語られている. 曰くところによれば『マッキンゼーのビジネスコンサルタントとして働いていたほか中国史・東アジア地域の政治学の修士号も取得している』という. 端折って言えばビジネスと法務の専門家でありアジア地域知識にも近しい知能派経営者ということが語られている. インディーゲームパブリッシャーとして活動を始めたころゲーム「Terra Invicta」と出会う. Steamerならわかるだろうがストラテジー系のゲームはニッチで強みを持つほかウィークポイントも多く持つ. あえてこのジャンルで戦おうとした傾向についてもインタビューでふれられている. ビジネスモデル・契約条件・IP取扱・リクープについても語られていてインディーゲームの関連業務にあたる関係者にとって間違いなく有能な邦語ソースといえる.
端的に言ってしまえばやはりベンチャー新興企業はその経営理念よりも経営を主導する経営者の才能・能力のほうが明らかに重要だ. テキサス・ハーバード・スタンフォードの各大学で学んだ超級のエリート経営者・知性派CEOの運営するゲームパブリッシャー:Hooded Horseはインディーストラテジーゲームをそのパブリッシングメインフィールドとしながらこれからさらなる飛躍をしていくことは間違いないだろう. 多くのパブリッシング会社が経営され失敗を繰り返してきたようゲーム業界は甘くない. だが知識をバックグラウンドに闘う正統経営の性格と経験的実務の性格を両立させている稀有なゲームパブリッシャーがこのHooded Horseということがよくよく意識できる現状は確かにあるのではないだろうか.