【Steamゲームレビュー】「ANNO: Mutationem アノー:ミューテーショネム」~SFACTADVの傑作 | ゲヲログ2.0

【Steamゲームレビュー】「ANNO: Mutationem アノー:ミューテーショネム」~SFACTADVの傑作



ゲームの紹介

ひとことで表すのであれば、本作「ANNO」はすさまじいゲームだ。あたしはデモ版だけで感動した。主人公アン(Ann)がエージェントとしてハッキングやバトルスーツを駆使して、この巨大SF都市に潜む不正企業・地下活動団体・生物兵器などに立ち向かうというゲーム。デモ版をプレイしたトコでは詳しいところまではツッコめず、これぐらいしかストーリーは追えない。物語の導入部分で、主人公アンは自分の装備調達を担当してくれるブレーン・アレン博士のもとを訪れることになる。成り行きで新型のバトルスーツを試す試験に参加。その後、行方をくらましたライアンを追っていき、その道中で出会った悪役のリーダー格のものを追い詰めるところでEnd. 意味深な演出とともに主人公アンに隠された過去を追うことがゲームのコアな部分になるようだ。

デモ版で体験できる物語の最終局面では、なにやら登場人物(おそらくアン)が吐血するシーンが…彼女に秘められた秘密は何か?
世界観の深さ

アンのおともにはアヤネというAIエージェントがつく。製品版では、アヤネの本格的なサポートや、SFによく登場するようなハッキング端末を使い、ストーリーの本幹・その謎に挑むちゅーゲームになるらしい。また、ストーリーを進めていく過程で行くべき点はひとつひとつ図示されていて、本作はオープンワールドとは呼べないぐらい、進捗が直線的だ。決して迷いどころが多いゲームではないし複雑なタイトルなわけでもない。どちらかというとコンパクトな印象を受けるが、引き出しが”深い”。

お茶目っぷりが目立つ毒舌家のサポ―ター・アヤネ.
可愛らしいリアクションで物語を盛り上げてくれる重要なサイドキャラクターだ.

本作の大局的なデザインとしては、2Dの神レベルのドット絵を基調に3Dのようなモーション判定を追加している感触を受ける設計となっている。そして各種オブジェクトやマップもそれに準拠している。この基盤的な設計方針により、グラフィックスに一味ではない二転三転の風味が効いていて見ていて飽きがこないようなっとる。工夫が凝らされている分、独特なイメージを受けるもんなんで、世界観の作りこみがふつーの大作3DSFよりもずいぶん増しており、すさまじく広いレンジで、背後のうごめきを感じさせるゲームになっている。オープンワールドではないのに、これほど深い世界観を感じさせることができるのはすごいとしか言いようがないっす。

驚いたのは都市のカキコミ. 2Dと3Dとを融合させるという目的に合致した見事なデザインではないか.
『荒く・細かく・美しく』とな.

※画像:ゲーム「ANNO: Mutationem」より引用