hako life(和名:hako 生活)によるインディーゲーム「アンリアルライフ」の国会図書館所蔵が決まり開発者本人がその旨をXで伝えている. そのXポストによれば今回の国会図書館所蔵は国会図書館側から所蔵したい旨が開発者に直々に連絡され同氏がそれに寄贈という形で答えたものだという[関連リンク]. あたしも同氏の当該Xポストをリポストしたようにこの試みは画期的だと思う. ニッチなゲームが国の出版の歴史に名を刻むからだ. 開発出版方法も販売形態も既存メディアと一色異なるゲームというメディアが記録として貴重に取り扱われるわけだから.
ゲームの国会図書館所蔵の国策は漫画家であり政治家でもある赤松健(参議院議員)が常に訴え続けてきた政策のうちのひとつとしてゲーム業界でも有名だ[関連リンク]. 赤松が語るところによると既に所蔵政策が進められている(恐らく納本制度のことだろう)書籍やCDなどの資料と同じように”レガシー”としてゲームコンテンツも同様に国が取り扱うべきという[関連リンク]. ただ読売新聞が伝えるようにゲームの所蔵には問題点もあるということも客観的な数値にあらわれる形で明確になっている[関連リンク].
当該新聞の記事が伝えるところによると国会図書館の政策としてそれら”レガシー”級のゲームがプレイアブルな形で所属されているのにもかかわらずほとんど図書館内でのプレイはされていないというのだ. 国会図書館らしく調査研究目的のプレイに限るし所蔵ゲーム数3300を誇るのに2024年7月13日までのここ2年間で利用は16件に留まるという. 記事が伝えるようにゲーム所蔵を機に国会図書館が”ゲームセンター”のように使われても関係各者が”困る”のは当然のことだ. 私見では国会図書館の立場上の問題も大きいように思う.
何はともあれ日本のインディーシーンで有名なゲームが国会図書館に所蔵されたことになったのは喜ばしい. ゲーム「アンリアルライフ」は記憶を失った少女を主人公に据えた謎解き要素を豊富に持つ和製アドベンチャーゲーム. 断片的な記憶に残っている”先生”を手掛かりに見えない行き先を探すゲームだ. 当初Switch向けにリリースされた後にSteamを中心とするPCにもポーティングされいずれのプラットフォームでも高い評価を得ているインディーアドベンチャー[関連リンク]. 今後は特にだが…ゲームの公的展示の意味を考える時期が来ているように思うね.
じゃあ、お話の続きをはじめよっか。