Xboxチームのカーボンネガティブの目標は現状のままで達成可能か? | ゲヲログ2.0

Xboxチームのカーボンネガティブの目標は現状のままで達成可能か?



随分と前の話になってしまうが(^_-)-☆…

Xbox WireでMSのゲーム機Xboxシリーズがエコロジーに最大限配慮していく方針でサポートされることが表明されたのは、今でも記憶に新しい。ゲーム機も地球環境に配慮しなければならん時代が来たか!と思わされた。じゃその内容は?っていうと…Xboxチームを率いるMSはこのように高~~~~~い目標を掲げる。

・2030 年までにカーボンネガティブ、ウォーターポジティブ、廃棄物ゼロを実現するという目標に向けたマイクロソフトの進捗状況をお知らせします。

・2030 年までに Xbox 製品とアクセサリ、マイクロソフト製品のパッケージはすべて、経済協力開発機構 (OECD) 加盟国で 100 % リサイクルできるように設計する予定です。

・昨年、マイクロソフトはコンソール機のスリープ機能である省電力モードをアップデートしました。省電力モードは、コンソール機を使用していないときやアップデートを受信していないときに、スタンバイモードと比較して消費電力が約 20 倍少なくなります。また、省電力モード中にシステムやゲームのアップデートをダウンロードできるようになり、さらなる節電を実現しました。

・製品に使用する素材も見直し、 Xbox Series Sと Xbox コントローラーに再生プラスチック (PCR – Post-Consumer Recycled) 樹脂を採用しました。

Xbox のサステナビリティへの取り組み – Xbox Wire Japanより引用

さて、この傾向はホンマに評価できるのだろうか?最大限鋭く見なければならんのは、カーボンネガティブという『非現実的な路線』を据えているところかもしれないと、あたし個人的には思う。はっきり言って、ゲーム機は横綱級の大電力消費デバイスだろう。なぜか?答えは簡単だ。ゲームデバイスは、パーソナルな環境でかつ大電力消費のユニットが多く使われているものであるからだ。

具体的に言うと、WQHDはもとより、まだ一般的な普及率は低いが今後需要が高まるであろう4K技術に加え、高度なVR機器まである。そのために消費される半導体需要が高まり、半導体が構成するユニットであるCPUだってGPUだって、電力バク食い競走の先達なわけだ。この傾向から推察するに、経済活動とカーボンネガティブ(もとよりニュートラルでさえ)は、現状の技術が保持され続く限りどう考えても不可能だ。肝心なのは、カーボンネガティブへ少しでも貢献できる試み(今回ふれたMSの表明がそれに該当する)と、そのためのイノベーションである(特に後者が重要なのは言うまでもない)。

前もfameがゲヲログで何度も述べているが、一種の電気製品に属する電気自動車は環境問題の切り札にはなりえない(ゲヲログ)。それは電力タービンを回すために、運動エネルギーを変換しなければならないという根本的な原因に起因するのだ。火力発電所が動かなければ、タービンは絶対に回らない。他の発電方式も決定的なカーボンニュートラルに貢献できるものではない。だからこそ、重要なのは、イノベーション・イノベーション・イノベーションだ!

例えば、モーターの駆動効率を今後50%以上上昇させることは当然必要だろう(おそらくそれでも足りない)。人口光合成や核融合発電の実用化も重要だ。はっきり言えば、ゲーム機は余暇のための贅沢品だろうから、先進国の子供がゲームをする割合を減らせば、もともとこの”カーボンのネガティブさ”に対する貢献にはなるだろう(あえて過激に言えば)。先進国の子供が今後消費するであろう電力量やエコロジーに反する日常生活傾向を送るその度合いは高いはず。だからこそ、先進国の少子化傾向は地球環境にとってはエコロジーな面では貢献するのだ。

今後、後進国でも経済成長やゲーム機普及に沿って、消費電力需要は伸びるだろう。地球の人口減に至る極値・90億人でゆりかごが満たされるまでには、環境に対する負荷は下げていかなければならない。どの企業も言っている流行り言葉であるカーボンネガティブ(ニュートラル)政策・その高い目標は(イノベーティブな根本的環境保護に関わるベンチャー分野を除き)かねがね夢想的であるように思える。

もちろんMSのこれらの目標(2030年までのカーボンネガティブの実現)は現状のままでは、不可能な達成目標だ。当然、彼らもそれに気が付いている。だからこそ、MSは完全無欠なニュートラル環境を目指し(ゲイツがすでにそうしているように…)次の手を素早く打ってくることだろう。