【連載:ローグライト探訪記】「Orbital Bullet」~スポーツ系FPS+ローグライト+周回型2.5Dシューター=奇跡的なゲームバランス | ゲヲログ2.0

【連載:ローグライト探訪記】「Orbital Bullet」~スポーツ系FPS+ローグライト+周回型2.5Dシューター=奇跡的なゲームバランス



Orbital Bullet is a fast-paced 360° action platformer where all actions take place in a circular pattern. Kill – Die – Modify. Snipe enemies in ways you haven’t experienced before but be aware that you can blow yourself up!

360°回遊型ファストペース2.5Dアクションプラットフォーマー「Orbital Bullet」。未だ到達していないゲームプレイの境地において相手を射撃し…

―戦い、勝ち、改造せよ。

※文章IGNより
特殊な次元設計

本作、「Orbital Bullet」は2.5Dローグライトシューターである。このゲーム、横に移動・縦にジャンプできるほか周回の軸が横軸と重なり合っていて、2.5Dという特殊な次元のシューターになっている。どういうこっちゃ?というかたに、一番いい解説となるのは、ずばり”動画”だ。というわけで、オフィシャルゲームプレイをご覧ください。

Doom/Quakeに近めのスピード性

どちらかといえば「Orbital Bullet」は、Doom/Quakeに似ているスピードシューターといった感じに仕上がっている。フィールドを行き来して、敵の攻撃を避けながらスピードに乗ってガンガン撃ちまくるゲームプレイが中心。プレイの中で、武器そろえ、多層実装されているステージを攻略しながら、種々の能力をアップグレードする、トントン基本に忠実なローグライトといえる。だが、上手い具合に”2.5Dフィールド”という『特殊なステージ構成』が実装されているので、スピード感あるシューターにありがちな単調さってものが全く無い。もちろん、ローグライトだから、基本的にやられたらオシマイ。だけれども、アップグレード要素・やりこみ要素がかなり強く、しかも周回プレイが苦にならない設計。この辺りはチョト込み入っているが、参考までに解説しよう。

ローグライト要素

実装されている4つのクラス.

まず、クラスが4つ。それぞれがバランス・攻撃などに特化していて、長所を生かして戦うローグライトにありがちなおなじみのシステム。けんども、本作の場合これだけじゃない。

バランスのとれたローグライトらしいスキルツリー.
みりゃわかるだろうが、やりこみ具合がすさまじいことを示す象徴.

ゲーム内でスキルツリーの感覚で能力を割り振っていくステータス強化要素があるほか、それとは別にゲーム開始時に割り振れる基礎能力のステータス強化要素もある(実はクラスごとに割り振れるステータス強化要素もある)。つまりステータス強化要素のためのツリーは二重三重に存在している。

ショップではHP回復・増幅・武装アイテムなどが売っている.

また、ステージ内ではショップもあり、このショップで、戦闘で得た通貨を使用して、武器買ったりアイテム買ったりできる。どっこい、まだこれだけで終わらない。本作には新種の武器のアンロック要素やアップグレード要素もこれらとは別個にある。総じていうと、『Doom/Quake+テンコ盛りのローグライト+2.5Dフィールド』という、かなり野心的な構成になっている。はっきりいうと、これだけのゲームではある。むしろ単純。だけれど、ローグライトのイイトコドリをしておきながら、フィールドに無限の可能性を感じる設計になっているため、中毒性が極めて高い…。賞賛すべきポイントはここに収束する。

補完要素の見事な実装

シリンダーと呼ばれる横型エレベータに乗ってるトコ.

ステージ転送に”シリンダー”と呼ばれる移動構造体を使ったり、パークと呼ばれる、いわば別のアクティブ要素が実装されていたりと、何重にもシステムを繋ぎ合わせている。また、”次元の裂け目”や”時間制チェスト”などチャレンジシステムもステージ内に仕込まれていて『何が何でも飽きさせねーぞ!』という気概までもビリビリ感じさせてくれる。

ただし、本作、ありていに個別の要素要素を足していっただけではない。まるで、協調性を奇跡的な確率で保っているかのような印象をもたらすほど、『複合システムの統合』に成功している。こんなに多く複合的にアップグレードのため存在する要素要素が数多実装されているのに、なぜこれほどまでにゲームバランスがテクニカルに担保できてんだ?ローグライトとして、それ以上にゲームコンテンツとして、堅実すぎるまとまりに驚嘆させられる出来。

ぶっちゃけ一言で言えば、存在自体が奇跡的なタイトルですらある…(w)

まとめ

”ほどよい”と以下に記すが、同時に間違いなく”高難易度”でもある. 道中でもボス戦でもかな~り、キッツキツや…

繰り返して、まとめるが、基盤となるシステムが多重に気を利かせているのに加えて、周回型の2.5Dという特殊なシューターシステムを採用したことが最大ん肝だろうな。ボス戦のバランスも良く、スキルツリーなどで強化能力を手に入れ、攻略を練ることでなんとかクリアしていける”ほどよい”高難易度に仕上がっている。

手軽にできて、かつ、本格派なゲーム。同時にやりこみ要素強いローグライト、という特徴を持っているまさにイイトコドリのタイトルだ。工夫が随所に仕込まれているので、飽きるのはかなり遅め。今現在のところ、EA中であり、まだまだコンテンツが増えるようなん。

(; ・`д・´)<ぜひ、買ってどうぞ。

※画像:ゲーム「Orbital Bullet」(Steam)より引用