韓国大邱に位置する独立系デベロッパであるAB Shotが手掛ける「IRA」。弓オンリーの弾幕系ローグライトACTシューティングの本作は、うまいこといくつかのゲームの『良いトコ取り』をしている佳作だ。トレイラーを紹介したうえでそのシステムを追っていこうか。

一言で言えば、オーソドックスなローグライト。だが、いわゆる弾幕系STGのようなアイデアを盛り込んだローグライトになっとる。敵の弾幕があって、自キャラのグラフィックより小さめのシビアな当たり判定がしっかりあってと、弾幕系STGの影響を受けながら、基本に忠実なローグライトらしさを軸にしたゲームデザインが特徴的な一作に仕上がっている。ただし、弓が主武器であるという点がかなり異色である。Aimした後、矢を発射する…という一連のモーションがプレイ上の基本になっているのがほかのローグライトACTとは決定的に違う点だ。ステージの最後にいるボスを倒せばステージクリア→次のステージへ、ちゅ流れは同じ。

ステージを共にする伴侶であるApostle(”伝道者”の意)は、その種類ごとにステージ中で発揮可能な特殊能力を持つ。このエルフ(初期設定Apostle)の場合は、時間系の特殊能力を持つようだ。Apostleの能力はIRAの欠片を用いることでアップグレード可能らしい。また、新しいApostleのアンロックも可能である。

道中ではショップを開いている少女に出会うことができる。ステージ内で稼いだコインを使ってアイテムを購入できる、RLお馴染みの要素。HP回復アイテム・Jar(宝箱)を開けるための鍵・各種武器(様々な特性のある弓)などバフ要素も多くある。また、確認できたNPCとして鍛冶屋が実装されている。その名の通り、武具を強化してくれるNPCだが、強化に失敗することもあるようだ。まだEAタイトルなので、NPCは今後も増えることが期待される(し、まだあたしが確認できていないNPCも多いはず)。

まだボリューム不足な点は否めない。だって、まだバージョン表記0.1.7だからね。武器の種類・強化要素・NPC実装とローグライトの勘所をおさえたボリュームアップが望まれるところ。このままの路線でいけば十分良いタイトルに化ける可能性は感じる。今のところ日本語のローカライズがないのは気になる点かな,,,(英語および韓国語だけ実装済み)
「IRA」は1640円でSteamにてEA配信中、最近韓国製のゲームで高品質なものが増えていると感じているのはあたしだけじゃないはず。独自色の強いものも多く、韓国勢の開発力の高さを感じさせるゲームも多い。本作もかなりの良作なので「Skul」と同じぐらい…とまではいかなくとも、スマッシュヒットしてないのがおかしいぐらい良く出来ているゲームだと感じた。
※画像:「IRA」(Steam)より引用.