地元の中堅~下位工科系大学について【地元の名門国立よりお買い得?】   | ゲヲログ2.0

地元の中堅~下位工科系大学について【地元の名門国立よりお買い得?】  



塾では、『あそこいったら人生終わりだよ』なんていう講師もいたそうですが、まったく”わかってない”と思う。工科系の大学って偏差値ある程度下がっても、就職めっちゃ強いんですよ。あたしの地元には中堅から下位にかけての工科系大学ありますが、ぶっちゃけ同じ県にある国立の生物学科みたいなところ行くよりもずっとずっといい就職先が学生が主体的に見つけている。

あと、大学院では偏差値はあまり関係がない。特に社会人博士課程ではあまり関係がないです。ひとつ研究室を見させていただくことがありましたが、トルクメニスタン?(東欧であることは確か)からの留学生がひとりいて、その男性はすっごく優秀だった。修士時代からずっとその工科系大学出身でしたが、論文も英語で書いて、バリバリだったのを鮮明に覚えています。それがゴロゴロここの大学にはいた。例えば、光ファイバーの研究をその大学でして、IFのついている国際誌にバンバン論文乗っけているかたもいらした。たぶん優秀な国立の方よりもずっと実績は豊富であったはずです。IEEEのIFのついている英文論文誌などはかなりアクセプトされにくい難関でしょうけど、楽々でクリアーするほどの実力があったようです。同じ大学のD出身者で、生物工学系でもRNA系の研究(今コロナでかなり脚光を浴びてますが…)とインシリコとか結びつけて、一番のアカデミックポストの研究職を得ている方もいらした。

実はこの大学、ロボットが全国的に強いもので、制御理論で社会人入学、そのまま課程博士でストレート余裕に出ていっているひともいっぱいいたようです(もちろんこの方々も英文で国際学会にて発表をし、IFのついている論文誌にしっかり投稿しているのが事実です~ネットでDの論文は公開するのが基礎になりつつあるので論文のハシリを見ただけでも論文のレベルの高さはかなりわかるところです~)。これにはいくつか考えられることがありますが、おそらく論文審査の厳しさが根底にはあると思います。例えば、大学によっては、偏差値が極めて高く、レベルが高い名門とされ(てい)る大学の大学院でも、最終論文審査にハードルが低く設定されていることもままあり、そういった大学院は全体学生数の低下も相まって、レベルの低下に拍車がかかっている。そして、この事例の工科系大学というのは英文報一誌はどの学科でもDをとるにあたり、必須にしているということで、おそらくレベルの低下に強めのブレイカー(いわば”止まり手”)がかかっているのだと思います。

では、比較対象として、地元の(全国規模で優秀とされる)国立大学の農水系の学部を見てみるとどうか?かなり就職は悲惨です。考えてみればわかるけど、工科系とか化学系ってのは就職のすそ野が広いんです。農水系、特に農学系に限ると、これってとっても悲惨なわけよ。塾の先生とか高校の先生はこういった(本来当たり前のように知っていなければならない)事情がまったく理解できていない…だから進路選択で学生が間違いをしてしまうんですね。入った段階で勉学が止まってしまっている学生が多いんですよ。研究室にも来ない学生が極めて多かったようです。上位国立とはいえども、生物学系とか農水系ってのは気を付けたほうがいいとあたしは思ってます。

もちろん、バイオインフォとか情報系に転じてみる…あるいは統合化学みたいな系に転向することもありえますから一概には言えないんですけど、生物農水系のかたは柔軟性が比較的足りないかたが多いとフィーリングでは感じてます。むしろバリバリの工学部出身のDが情報系に転じたり、化学系に転じたりすることが多く見受けられ、彼らはいわば学術の応用局面っていう部分に理解がある方多い。その真逆で、純な農水系の学生は特にあたまが固いようです(というよりかな~り優秀でないと農水系は薬学系よりもさらにポストが限られる)。