高専中退後ゲーム系専門学校に入学したとある元高専生の独白 | ゲヲログ2.0

高専中退後ゲーム系専門学校に入学したとある元高専生の独白



とある元高専生の独白

和田君というかたがご自身の高専での体験を高専テクノゼミ掲載している. この和田君は徳山高専に入学後4年次に退学しゲーム開発の専門学校に入学しているという. また高専テクノゼミライターとして和田君自身活動する中で本記事がUPされている. とても興味深い記事なのでご紹介する次第.

なぜ彼は高専を退学したのか?

和田君が高専を退学した理由は実学が進級とともに薄くなってきていたことからだったらしい. 高専は数学とかのアカデミズムの場の性格もあるのでものづくりとかPGとかとは進級とともに希薄になっていく. そこに和田君は挫折感を味わったという. そこでご両親に進路について相談. 結果ご両親は和田君自身やりたいことがあるのであれば…という条件付きで退学を認める.

高専退学後のキャリア

そうして和田君は徳山高専を退学し東京デザインテクノロジーセンター専門学校に入学する. 実践的な内容ばかりが並ぶ中で驚きを隠せなかった和田君. だがその環境を活かしてゲーム作りに邁進する. 高専時代とは違った環境で新しい仲間と共闘. ”学ぶ”のではなく”作る”を経験していったという. 並行してアイデアを多数持っておくのは良いことに気付いたのだ、と和田君は言う. 『アイデアを貯金する』を発見.

高専で学んだBGは生きる

企画・シナリオを学校での活動・主担当としながらも高専でのバックグラウンドも活きるものがあったという. その大成が音ゲー専用コントローラーの自作. 和田君は言う. 『高専での学びは大変だがそのBGは人生の中で活きてくる. 自分も高専を通じて知り合った先生や仲間と支え合って生きて来れたのだ』と. 『だからこそ進路はよく考えて』と.

物事には良い面もあれば悪い面もある

このように高専テクノゼミというメディアは高専の良いところだけを誇張して書いているメディアではないようだ. あたしはこの点に好印象を持った. ものごとには良い面もあれば当然悪い面(正確に言うとネガティブな面)も常にある. だがだからこそそこから反省が生まれ成長につながる. 特段高専に入るほど優秀な人材ならばなおのことだ.

問われる高専の姿勢や学校システムの転変

産業界の要望もあって高等専門学校という学校システムが作られてから60年の月日が経つ. その間紆余曲折も経て大学教育が盛んになる一方既存の高専の存在意義や在り方が問われてきたのも事実. 神山まるごと高専のような面白い高専も出てきた. 高専の海外輸出も進んでいる. 人手不足の中で専門性の高い工業高校の存在感が近年増しているという背後関係もある(これについては山名による研究論文に詳しい). 時代時代に沿って専門性ある学校を整備する必要性があるのは間違いない.

”高専の若者”

正直和田君のキャリアに対しても既存の教育機関の立場上学生や教育関係者からの賛否はあるだろう. だが高専を卒業してからでも遅くはないものを和田君はあえてそうはせずして専門性の高い職業教育機関にキャリアを変えたわけだね. 和田君のように多様なキャリアパス選択から明確な目標を引き出す能力を持つものもいていいのだ. ”高専の若者”にこれからも期待していきたいとこの記事を見てあたしはそう思ったよ.