【連載:中卒ヲタがオヌヌメする〇月はこれ読んどけ】2024年6月編 | ゲヲログ2.0

【連載:中卒ヲタがオヌヌメする〇月はこれ読んどけ】2024年6月編



中卒のヲタが、新旧の名作を問わず、推薦する書(ただし漫画含む)を紹介する新しいタグ記事です。


「負けヒロインが多すぎる」

近年濫作され気味のラノベ分野から、特に優れている一作を紹介。「負けヒロインが多すぎる」。序盤の書き出しからしてかなり秀逸で、単純なコメディーものとしてとらえるのにはもったいなさすぎる面白さがある。もう通説となっている恋愛コメディーという分野から出てきた”王道を行きながら独自路線を歩む”秀作。優秀なイラストレータによる作画・ビジュアル映えもあってか、今夏に映像化も実現する模様である。

「小説 機動戦士ガンダム 水星の魔女」

長らく停滞していたガンダムというバトルアニメIPに一石を投じたことで知られるシリーズの小説版が随時刊行中。第三巻あたりから詳細な描画をさぼっている、という評判もあるが、かねがね好意的にとらえられているシリーズ。ガンダムに経営シミュ要素や百合要素をもたらしたと評されることの多い”オリジナル・アニメーション”を、丁寧に小説化したことで評判を呼んでいる。

「サバキスタン」

ウクライナ侵攻という暴挙に出た、迷える大国ロシアから届いた革命的漫画。全四巻。独裁編・教育編・裁可編・事後編から構成される四巻構成で、特に本編第三巻目の裁可編は、新潟の大学教授(専門:芸術建築)が解説を書くぐらい論が深い本。この本、よく今のロシアで刊行出来たな、と唸らせられるぐらい、間違いなく今世紀の漫画部門における傑著。

「天幕のジャドゥーガル」

著者:トマトスープによる中東・モンゴル歴史ものの漫画。歴史の動乱に巻き込まれた一人の天才少女を、まるで教育漫画と教養漫画を併合させたようなスタンスで描く。可愛らしいペン画調のデザインとは裏腹に謀略・策謀の類までを飾らずに描くことで、漫画の世界に新時代をもたらしたといえる一作。てかこれ、もう現代によみがえった手塚レベルじゃね?

「アニマルスピリット」

経済学賞を受賞したの例の二人組による名著を著名な翻訳家が翻訳した書。マクロ経済を論じた人間行動の研究書「アニマルスピリット」。『金融学とは金儲けのための学問ではなく人間行動の研究である』というシラーの名言を象徴する一作であり、現在の主流経済学派の研究モデルを徹底して批判した書でもある。新たなるバブルの再来を、見えない未来として見据えるべき今だからこそ読まれるべき古典的名著。


※書影は各Amazonリンクより引用させていただきました.