悪路走行シミュシリーズの新作「Expeditions: A MudRunner Game」はダイナミック自然科学計測アドベンチャーに | ゲヲログ2.0

悪路走行シミュシリーズの新作「Expeditions: A MudRunner Game」はダイナミック自然科学計測アドベンチャーに



悪路走行シミュレーターの傑作「MudRunner」や「SnowRunner」を手掛けた米デヴェロッパSaber Interactiveが、既往の仏パブリッシャFocus Entertainmentと再び手を組んで、新作となる走行シミュをリリースする報が入ってきた。タイトル名「Expeditions: A MudRunner Game」というもの。既にそのSteamページも公開されている。2024年発売予定で、PCの他、PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/Switchにもポーティングされるという。旧世代機でもプレイ可能なところは意外だ。

上述のSaber Interactive製「MudRunner」「SnowRunner」両作はカーシミュの一類と言っても、よくまま見受けるレースものではない。極めて走行困難な悪路をいくつか用意された専用車種で踏破していき輸送ミッションを受注しクリアーしていく、という新味の含んだオフロード走行シミュレーターの白眉だった。あくまで悪路踏破、という見えない目的を果たすために作られたシミュレーターと捉えて構わんだろう。日夜、雲泥とのスタックに悪戦苦闘し、木に結び付けたウインチを手繰りに手繰った”辛く楽しい日々”を思い起こすIPのファンも多いことだろう。

これらの過去作のうち「MudRunner」の正統進化版が「SnowRunner」であり、悪路の種類も車両のカスタマイズもなにもかもが、この「SnowRunner」に至って格段に増えた。エンジン・ギア・サス・タイヤ・ウインチ・そしてビジュアル…一連の作品群は間違いなく成功したシリーズとなった。そしてあたし自身、Saber Interactiveのお株が高まるきっかけとなった一連の作品はここで一区切りがつき、「SnowRunner」の成功裏に関連IPの展開はひとまず終わりかなと思っていたが、それで済ませるほど彼らは謙虚ではなかった。貪欲だったのだ。これが此度の新作に至るまでの背景である。

実際「Expeditions: A MudRunner Game」では、さらに新要素が実装・そのゲーム性も深まる、ということが明らかになっている。リリースによれば、今作のテーマは、単なる物販輸送とそれに伴う悪路走行だけでない。なんと、車両を使った【自然科学研究旅行(!)】がテーマになるというのだ。例えば、ドローンや金属探知機を使って、科学研究のための計測をしていくことが主要な目的となる、という。また水深を測るためのエコーサウンダーも新要素。

ここに至って、新作は悪路走行のシミュレーションをテーマにしたものではないことが明らかになったと言える。いわば、”オフロードアドベンチャー”が新たなテーマになったのだ。リサーチのためにはキャンプもする必要があるし、エキスパートを雇用しスキルを身に付けるというスキームも設けられた。傑作はより傑作を目指して進化していくこととなる。

残念なことに、Steamページは和訳されているものの、ローカライズボックスには日本語対応のチェックが確認できない。いずれにしたって、ゲームのダイナミズムは明らかに上がる見込み。ローカライズ面では、「SnowRunner」の時と同じように、再び、どっかの会社やってくれること願って筆を置いておこう。