これについては、10 Things a Good Game Narrative Needsというタイトルのページが良く出来ていた。曰くところによると【物語性はゲームを構成する最も重要な要素である】とのこと。そして、ナラティブ…つまり物語性を下支えするエレメントは主要なものだけで10はある、と同記事は伝える。あたしなりの解釈も交えてこれらの要素を解説してみよう。
①キャラクター
魅力的なキャラクターはプレイヤーの興味・関心を惹くうえで、良いゲームには欠かせないエレメントである。キャラクターに魅力がなければプレイヤーは感情移入しにくく、物語自体も魅力的にはならない。
②バックストーリー
何がゲーム上で起きているか？シチュエーションをどう導けばいいのか？プレイヤーにそれらを示すには優れたバックストーリーが必要である。背後関係を明確にすることで、ゲームに対する理解の引き出しやきっかけを作ることができる。
③設定
ゲームの世界観（リアルとかファンタジーとか）もまた重要なエレメントである。例えば、R6Sはリアルな世界観に依ったFPSだが、HALOはどっちかといえば自然とかナチュラルな世界観に依ったFPSである。FPSというジャンルでも、その舞台設定はこのように重要である。
④アイテム
キャラクターの進むべき方向性を示すことのできるアイテムもまた重要なエレメントである。例えば、局面を進めるために必要な特殊なアイテムなどがこれに該当する。アイテムもゲームの物語の背後関係を紐解くうえで補完的な要素になりうる。
⑤テーマの一貫性
プレイヤーの興味・関心を惹くために設けられるテーマの一貫性も重要なエレメントである。一貫したテーマを設定することで、プレイヤーを惹きつけ続けることができる。色とか音楽、ダイアログやインタラクション、意思決定はこうした一貫したテーマに沿っていなければならない。
⑥報酬
広義のアンロック要素のこと。何かを達成することで得られる報酬のエレメントはゲームの進行に伴う物語性を補完する重要な要素である。それはアイテムであってもいいし、実績であってもいい。ゲームの物語を次のチャプターに進める要素であっても良いだろう。
⑦カットシーン
シネマティックなカットシーンはゲームの物語性を語らせる代表的なエレメントである。適宜適切な長さのトレイラーを挟むことで、プレイヤーに魅力的な映像的演出を提供することができる。ひいては、ゲームに対する没入感を醸し出すことができる。
⑧没入感
ゲームに熱中させ没入させるような構成的工夫はゲームの物語性を語るうえで重要なエレメントである。現実の世界からゲームの世界にプレイヤーの関心を遷移させ、熱中させるために必要な工夫は折り込むべきである。
⑨矛盾を避ける要素
プレイヤーが混乱しがちな物語的矛盾は避けなければならない。プレイヤーの困惑を誘発するような矛盾を多く巻き起こすことは、ゲームの魅力を削ぐことになる。例えば、ゲーム内で誰がどう見ても英雄的なキャラクターが、次の瞬間残酷なことをするというような突発的な行動に走るようであれば、プレイヤーのゲームに対する魅力は減衰するだろう。
⑩物語とゲームプレイの相乗性
物語とゲームプレイの両者が密接に関係性を保っていないと魅力的なゲームにはならない。プレイヤーの動作決定要素とそのモノローグの関係性をバランスよく保つべき、選択型進行ADVというゲームジャンルがその代表例である。
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