記事の要約:サン電子は、ゲーム界隈ではクソゲーメーカブランド・サンソフトとして広く一般に知られるが、本来は技術力のある電電業界の企業。「いっき団結」Steam配信決定で復活の狼煙を上げた今、クソゲーは神ゲーになるポテンシャルがある。もともと、本業の電電事業の広報のため、世界基準で売り込みが可能なソフトウェア事業に再度乗り出したのではないか、と推測される。
サン電子、というとネット界隈では一般的にはクソゲーメーカとして有名だが、本業の電子機器事業のほうはかなりの技術力で広く電電業界で知られている存在。ファメのOB・OGもここに入社したかたが多数いらした。
カバーする技術の範疇としては、IoT通信端末・デジタルフォレンジック技術・パチンコの内部機器開発と、技術の粋を凝らした大変高度なエンジニアリングメーカである。特にデジタルフォレンジックの技術面では国内屈指のメーカであり、セキュリティの重要性が強まる現代社会において用途を問わず、活用が進んでいる。今回のお話はサン電子、そのものではなく、そのクソゲーの方面について(つまり同社のゲームブランドであるサンソフトについて)である。
サンソフトはクソゲーばかりリリースしていたので、ゲームソフト事業から撤退し長らくサンソフトブランドがない時期が続いたが、近日復活の狼煙を上げるという。有名どころであたしも知っている(つまりクソゲー初心者でもよく知っている)タイトルは、「いっき」「アトランチスの謎」あたりか。ファミコンクソゲー界を代表するこの双璧についてわかり限り話してみる。
「いっき」
間違いなく、日本が誇るクソゲーの世界代表・その代表格である。一言で表すのならば、百姓一揆に着想を得た、2Dのスクロール型ACTゲーム。タレント・みうらじゅん(クソゲーのというジャンルの名付け親と本人は主張~発祥の真偽は定かではないという説も有~)をもってして世界で初めて、クソゲーと評された(と言われている)。氏曰く『一揆はひとりやふたりで起こすものではない』。
「アトランチスの謎」
ファミリコンピューターを代表するクソゲーのうちのひとつ。「いっき」と違い横スクロールのACTゲームとなっている。自爆ワープという概念をたまたま発見しなければならないなど、コアな試行錯誤が求められるゲーム。ちなみになぜか助ける師匠の正体はサンソフトのイメージキャラクター・へべれけである(ことがエンディングで判明する)。
先述したように、一般的にはクソゲーメーカブランドとして有名なサンソフトだが、クソゲー系YouTuberなちょすの動画でも明らかなように、この時代はちょうどデジタルゲーム萌芽期にあたり、けっしてサンソフトだけがクソゲーメーカであったわけではない。同時代多くのクソゲーが作られては、そのたびにクソゲーメーカは撤退や倒産を数多く経験した時期があるわけ。
そんなクソゲーメーカ(ブランド)として知られるサンソフト。2022年に「いっき団結」をSteam専売でリリースする予定で、とうとう復活の狼煙を上げた。見るに「Vampire Survivors」に着想を得ているローグライトオンラインゲームのようだ。世界観は一揆ものということでクソゲー時代と共通している。VSフォロワーは近頃大変多いのが、唯一気になる点だが、本作、Steamページを見る限りでは、ゲーム性はかなり期待できる高いものがあると感じる。特にVSフォロワーな観点から、16人までのオンラインタイトルとして独自性をもって実装する点こそ、本作の革新的な部分だと思える。本記事が書かれている現状、Steam該当ページではプレイテスターを募集するなど、意外にも『本気』である…というわけで、みうらじゅんの名言は数十年の時を超え『一揆は16人いれば起こせる』という点で否定された、ともいえよう(バーン。
このようにアイデアさえあれば、うまくヒットタイトルの芽を持つことができるし、特に本業のほうの売り上げにつなげる広報活動を世界基準のゲームメーカの立場から宣伝できる、という目論見もありそう(おそらく社内会議でゲームブランドの復活が議題が挙がったんだろうなとあたしは推測する)。今後のサン電子・サンソフトに期待したい。
<イヤッホーウ!サンソフト復活カンパーイ!クソゲーは永久に不滅だぜッ! |