【ブロックチェーン版Steam?】Robot Cache~ゲームダウンロードタイトル中古売買プラットフォームの勃興 | ゲヲログ2.0

【ブロックチェーン版Steam?】Robot Cache~ゲームダウンロードタイトル中古売買プラットフォームの勃興



新ゲーミングプラットフォームRobot Cacheの登場

すでにその存在は、GIGAZINEが2018年1月に報じており(GIGAZINE)、doope!もほぼ同じタイミングで報じているが(doope!)、ブロックチェーン技術で作られたゲーミングプラットフォームRobot Cacheの利用は日本からも可能なようだ。現に公式のF&Qから察するにサービス対応国として確かにJapanとある(Robot Cache)。手っ取り早く言うと、Robot CacheはSteamのブロックチェーン版といってもいいかもしれない。

特徴を列挙してみよう。

ブロックチェーン技術を背景にしたRobot Cacheの特徴

・Robot Cacheではダウンロード購入したゲームの中古売買が可能になる.

・FOシリーズの創始者Brian Fargoらゲーム界でよく知られている重鎮が経営している.

・ブロックチェーン技術を基礎に据えているが故、運用経費にカネが多くかからない.

・運用経費にカネがかからない分、5%という低廉なロイヤリティを実現. 加えて…

・中古売買の際、その代金の70%のマージンをゲーム開発者が受け取る.

・残った25%を中古タイトルの売却代金として中古タイトルを売ったユーザが受け取る.

・その際、中古タイトルを売却したユーザは暗号通貨IRONで代金を受け取る.

ちょっと混乱しただろう…この上記の経済的な仕組みを一番わかりやすく図示したものがこのページで示されている。たしかにこの利益図を見る分には、Steamのロイヤリティ30%に対してロイヤリティ5%は破格の設定であること、また、その設定がゲーム開発パートナーにとっても多大な利益を生むポテンシャルがあることが窺い知れる。

※画像:Robot Cache公式サイトより引用.

よーするに、パートナー向けに作られたこのサイトを見るとわかるが、開発者(上図でいうパートナー)・プラットフォームの運営元(上図でいうRobot Cache)のWin-Winのみならず、販売者も中古売買の際に利益を上げられる…ということがかいつまんで表記されている。Win-Win-Winという三重のWinningを標榜しているのだ。

さらに、マーケティングの点でも先達のSteamに劣らず様々な趣向を凝らしているようで、背後にあるブロックチェーン技術を駆使して、培われる技術的素養のマネジメントを『広告』や『報酬』という形で攻め手にしたてている様子も窺い知れる。

Robot Cacheの”弱み”

ネガティブな点がないかっていうとぶっちゃけ”ある”。ずばり、タイトル流通量が少ないことだ。Steamでは数としては毎年万近いタイトルが発売されるが、こちら(Robot Cache)は明らかにそれらが少なく、専用のタイトルも極度に小さいマーケットに収まっていることはトップページをみれば理解が行くところだ。過去タイトルの焼き増し・実験場になっている感は否めない。いわば、巨人Steamを率いるValveには結局のところ金玉握られている状況にあることは否めない…だろう。

【Robot Cacheが資本主義的競争をゲーミングプラットフォーム市場にもたらすことを望む】

あたし個人的には現状のSteamの寡占市場も望んでいない。あまりに独占が進むと、市場のゆがみが生じるからだ。現に開発者はSteamのパートナーシップにある、30%ロイヤリティルールに異議を唱えるものも多くいる。

棄却された事例もあるようだが(GIGAZINE)、『おま国』問題も含め今後はどうなるかわからない。現に『おま国』を巡っては、EUの市場形成ルールに反しているという見方もある(4Gamer.net)。いずれにせよ、ゲームのプラットフォーム間競争は重要だ。手っ取り早く言ってしまえば、Robot Cacheのような新規参入プラットフォームによって、ValveやEpicなどと並んで( ー`дー´)キリッとした各社による競争関係が生まれることが、市場原則の理にかなっているし、それが望ましい結果を生むのは間違いないだろう。