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Statistaにこうあるが、かなり興味深い推移を取っている。わかったことを簡潔にまとめよう。
・2004年リリースされたタイトル本数は7本に過ぎない
・おそらくValve謹製のゲームが主だったころだろう
・当時は他社製品ゲーム配信プラットフォームとしてはあまり機能していなかったと思われる
・翌2005年は一本下落し6本のリリース本数にとどまっている
・転じて急にリリース本数が伸びたのが2006年
・おそらく厳選された有望タイトルの配信から始まり、この年71本のリリースを記録
・その後おおむね順調にリリース本数を伸ばしていき. . .
・2013年から急激に指数関数的に取る値が増加しているのが見えてくる
・おそらく2013年~2018年はVavleにとって業績に”伸びすぎた年”が続いたように思える
・2019年に前年よりも1000本下落したものの8000ものタイトルをリリースしている
・2020年は10000本をの大台をついに超えた
・これは一週間で平均180タイトルがリリースされている計算(!)になる
この統計がとられているのが2021/6のことだから2021年は”抑えめの年”であることがわかるだろう。だが、Valveは前もゲヲログ2.0で伝えたように…ゲームのロングテール化を狙っているのは間違いない。多くのタイトルに埋没しつつある今、その中でも素晴らしいタイトルは正当な評価を得うるようなマイニングスキルを、人の手によってではなく、機械化していこうとする試みはValveとしてごく自然な販売戦略だ。Amazonに倣えばこの戦術は間違いなく正しい。
インディー系ゲームの祭典を年に何度も開くのはそのマイニングによってゲームのロングテール…すなわち、より優れたタイトルであれば、埋もれずに発見できるような、そんなプラットフォーム環境を構築しなければならない自覚のあらわれである。それがなければ、Steamは多くの未発掘優良タイトルの渦に埋没してしまうわけだ。このことにValveも当然気づいているはずだ。Valveが恐れているのは自社のプラットフォームとゲーム開発者との波長が合わなくなってしまうことだ。Valveは『シュンペーターの逆説』に捕らえられたくはないのだ。
そういう意味でも間違いなくDemoタイトル(体験版)の配信は増えているだろう…ということも容易に考え付くことである。