MSは自社傘下統合プラットフォーム配下で供給される”ゲーム事業”でSONYの”ゲーム機”を飲み込む【MSによるM&Aまとめ編】 | ゲヲログ2.0

MSは自社傘下統合プラットフォーム配下で供給される”ゲーム事業”でSONYの”ゲーム機”を飲み込む【MSによるM&Aまとめ編】



前回の記事に続き、MSがこれまでに買収してきた、ゲーム関連企業をまとめてみていこう。

これは簡単に英語版Wikipediaの専用に設けられた記事ページで見て取れる(Wikipedia)。記事タイトルは『MSによって買収された企業の一覧』とでもいうべきだろうか。古くはミレニアム前から記録があり、たぶんMSゲイツ・パルマ―政権の時まで遡れる。なお、買収金額が不明確な箇所もあるようだが、これらの公開非公開の基準はおそらく企業戦術のうちの一環に潜むのだろうと思う。

このページにアクセスして、一覧表のBusinessの部分をクリックするだけで、業種ごとにテーブルがソートされる。これを利用して、ゲーム関連企業、Video Gameなどの類似キーワードで登録されているテーブルを見ていくことで、ゲームデベロッピング企業の買収経歴が判明する。それを以下に引用し翻案、まとめて和訳してみた(買収金額の日本円表記は2022年1月あたりにおける換算)。

買収日社名国籍買収金額
1999/1/11FASA Interactiveアメリカ合衆国
1999/4/19Access Softwareアメリカ合衆国
2000/6/19Bungieアメリカ合衆国
2000/12/5Digital Anvilアメリカ合衆国
2001/5/3Ensemble Studiosアメリカ合衆国
2002/9/24Rareイギリス3億7500万米ドル(約430億円)
2006/4/6Lionhead Studiosイギリス
2011/10/12Twisted Pixel Gamesアメリカ合衆国
2012/6/5Press Playデンマーク
2014/11/6Mojangスウェーデン25億米ドル(約2900億円)
2018/6/11Ninja Theoryイギリス
2018/6/11Undead Labsアメリカ合衆国
2018/6/11Compulsion Gamesカナダ
2018/6/11Playground Gamesイギリス
2018/11/10inXile Entertainmentアメリカ合衆国
2018/11/10Obsidian Entertainmentアメリカ合衆国
2019/6/9Double Fine Productionsアメリカ合衆国
2020/9/21ZeniMax Mediaアメリカ合衆国81億米ドル(約9000億円)
2022/1/18Activision Blizzardアメリカ合衆国687億米ドル(約7兆8600億円)

このほかにゲームデヴェロッパ以外の関連産業もM&Aしておりそれを一つ一つ挙げていくと…

・アメリカ合衆国のビデオゲームコントローラメーカExos(1996/4/16)

・アイルランドのゲーム物理エンジン開発会社Havok(2015/10/2)

・アメリカ合衆国のビデオゲーム広告会社Massive Incorporated(2006/5/4)

・カナダのオンライン双方向型ビデオゲーム開発会社BigPark(2009/5/7)

・アメリカ合衆国のゲーム配信サービス会社Beam(2016/8/8)

なども買収(M&A)している。さて、では、これらのテーブルの傾向からわかることをまとめてみて結論としよう。

★MSは特に国内(アメリカ合衆国)のゲーム開発会社の買収に意欲的である。

★ゲーム配信サービス会社・関連広告企業・物理エンジンの開発会社なども適宜買収している。

★それ以外の国、特に欧州(特にイギリス)でもゲーム開発会社の買収に意欲的である。

★買収した、どのゲーム開発会社も市場で有力・名門とされてきたものばかりであることがわかる(特にその傾向は近年顕著であることもわかる)。

…有名どころはRare/Mojang/Playground Games/inXile Entertainment/Obsidian Entertainment/Double Fine/ZeniMaxと名高いところあたりか

★これまででMSがゲーム開発会社の買収金額で一番高く値を付けたのが、Activision Blizzard(アクティビジョンブリザード)である。

…その買収金額は687億米ドル・日本円にして驚異の7兆8600億円(!)☜イマココ!

ちょっとSONYとは比べモンにならない資金力であることは素人目にもよくわかる。今、CS機ではPSのIPとなっているオーバーウォッチ開発元(アクティビジョンブリザード)を買収したことで、SONYゲーム部門の内部に危機感が募っていることぐらいは勘所としてわかる範疇にある。

PSの天下はPS4で尽きたといっても決して過言ではない。
(繰り返すように…)ビッグテックに立ち向かう体力がSONYにはない。