小学生でもわかる徴用工問題の本質 | ページ 2 | ゲヲログ2.0

小学生でもわかる徴用工問題の本質



韓国の言い分と徴用工問題の本質

さて、ちょっと長くなるけど引じて書くか…

当時の日本は、朝鮮半島において、「日本天皇に服従せねばならないという意識を注入して日本国の植民統治に順応するように教育」(光州高等法院第二民事部2015年6月24日判決)して、朝鮮半島住民が日本における労働内容などについてよく理解できないまま日本企業の労働者募集に応じてしまう状況を構造的に作り出していた。日本によるそうした教育等は、合法的な権原に基づき統治を行う地域において自国民に対して行うのであれば問題ないが、権原のない違法な支配の下にある地域で行えば、それは違法性を帯びることになる。日本の民間企業は、そうした違法行為によって構造的に作り出された状況を知りつつ、かつ、そうした状況を利用して、労働者を募集し労働に従事させたのだから、募集の過程で物理的な強制がなかったとしても、それは日本政府と日本企業の「組織的な欺罔により」行われた違法な「強制動員」に当たる、というのが大法院判決の趣旨でしょう。大法院によれば、このような意味での「強制動員」被害者の慰謝料請求権は、日本による朝鮮半島統治の違法性を前提にしてはじめて成立するものであるから、朝鮮半島統治の合法性を前提とする日本との間に合意は成立し得ず、日韓請求権協定の外に、未解決のままで残された、ということです。

元徴用工訴訟問題と日韓請求権協定 – 国際法学会 “JSIL” Japanese Society of International Lawより引用.

韓国の言い分

・日本帝国主義の尊皇意識があるまま韓国は植民地化され教育までされた.

・構造的な問題として当時の朝鮮半島民がそれに気付かないまま応じていた(とする解釈).

・日本国内においてそれを日本人が行う分には問題はないが植民地でそれを行った.

・であるからして日本の民間企業と政府の組織的な力で(強制)動員されたのだ.

・となると朝鮮半島における統治の違法性を加味していないので請求権協定外事案である.

というような言い分だと和仁教授は述べている。

つまり、韓国の言い分がないわけではなく、理解できないアクロバティックすぎる論理を使っているわけではない、ということは自然とわかる。小学生でもわかるように簡単に言ってしまうと、『日本の帝国主義・植民地主義の余波を受けて、その庇護下で行われた統治には違法性がある』ので『請求権協定だけで解決できるものではない』とするのが韓国の主張なのだ。これに対して、【請求権協定で解決されたのだから、解決済みの問題である】と言い続けるのは明らかに論理的に的を得ていない。つまり、『請求権協定では解決されていない問題』が存置し、それには『こうした経緯や理由があるんですよ』と述べているのに対して、『何が請求権協定で解決されていない問題であることを定義すること』がまず求められるのは当たり前のことなわけである。そしてそれよりも重要なのは『なぜそうなのか(なぜその定義によって生じた問題が請求権協定外の問題なのか?)』ということである。よーするに、本質的な問題というのは、請求権協定に”該当するか否か”ではないのだ。なぜ、請求権協定に基づかない事項なのか?という理由付けの部分が本質的な問題なのである。