これが一番重要な点だと思われる。
ずばり『ローグライクとしてのバランス』…これが本作かなり秀逸にできている。
ダンジョン攻略のある段階に行くと、レベル・各種ステータスは持ち越しできずリセットされるほか、ゲームオーバーになってもレベル・各種ステータスは持ち越しできない。逆に、チョー簡単に言ってしまうと、ロストする要素は自キャラのレベルおよびステータス・アイテム類にほぼほぼ限られており、建築アイテムや多くの要素はかなり持ち越しができる設定になっている(仲間にした魔物娘も持ち越しができるし、”闇市”を使えばロストしたアイテムも高額で買い戻せる要素まである)。これはいささか本タイトルが簡単な部類に入ってしまうと感じられ、また、そのように思われるかもしれないが、本作はシレンシリーズなどと同様、けっこう難易度は高い方。

例えば、回復アイテムが足りなくなったり、ここぞというときの空腹解消アイテム(食料)を、限定されたインベントリに格納していかないとダメで、その管理能力はシビアなものが求められる。装備強化に偏ったり、杖や矢に偏ったりすると後半困る設定になっている。これがローグライクとしての全体的な緊迫感を見事にもたらしている。『サクサク進むが、サクサク進まない点に注意しなければならないゲーム』なのだ。なにも、シビアな点はここだけではない。
例えば、金銭面についても同じことが言える。ゲーム内で預けられる貴重な通貨は預けておかないとロストする設定になっている。いわば貯金箱のようなシステムが採用されていて、適宜うまい具合に”保険”掛けるというような、いわばローグライク的”賭け”の設計になっている。このように、レベルのマネジメント・パーティ管理・アイテム管理・金銭管理といった『システムの潤滑性』がかなりうまい味に利いており、種々の要素が、ゲーム全体をローグライクゲームとして最大限に引き立てているのが本タイトルの真骨頂…といえそうである。
とにかく『いろいろと新規要素を盛ったけど結果的にダメなった』っていうゲーム多い中で、ここまでのバランス力を誇るゲームは、世界中見ても珍しいと思う。日本からこのような中毒性高く・コストパフォーマンスに優れたタイトルが発売されることを誇りに思うぐらい。EA期間を明確にした、devとしてのゲーム開発の計画性も称賛されるべき。とにかく買ってほしいタイトルでし。『素晴らしい職人技』のひとこと。
ポカーン ( ゚д゚)<てか、これで2000円だったらコスパ良すぎです。
※画像:公式ホームページおよびゲーム「魔物娘と不思議な冒険2~2人の王と紡がれし約束~」より引用.