PLAYISMが2Dの傑作ホラータイトル「Ib」のリメイク版をSwitchを対象に3/9付で発売したという。ゲーム報道各社が伝えている(4Gamer.net/Game Watch/電ファミニコゲーマ/ファミ通.com)。ホラーゲーム「Ib」の原型はHN:kouriによるもので、もともとフリゲ界隈ではとても有名なタイトルだったことは記憶に新しい。その来歴の同一性からして、ききやま作の名作ホラーゲーム「ゆめにっき」と比較されることも多いIPだ(ちなみに「ゆめにっき」はOMOCATによる傑作RPG「OMORI」にも直接影響を与えた作品なので、近日のメガヒットタイトルとの関連性や影響性を「Ib」が持つことは簡単には否定できないはず)。
RPGツクールで作られたフリー版と違うのは三つどころを挙げるのが妥当か。グラフィックスが大幅に進化した点・謎解き要素の要件が緩和された点・テキスト量が増幅された点…おそらくこの三点に肝玉は絞られるだろう。純粋な正統進化を遂げた「Ib」がSwitchでも遊べることになった、というわけだ。もっともフリゲ版を愛するゲームフリークからは酷評がないわけではない。例えば、遊びやすくなったが、その分ニッチやコアなタイトルではなくなった、という指摘は容易に想定できる(もっともこれはリメイクを臨むどんなゲームでも同じような運命を辿る評価なので、致し方がない面は正直ある)。
ゲーム「Ib」は美術館からの脱出を試みる少女イヴを描いた2Dホラーゲーム。作者kouriが本IPに関する二次創作にとても寛容で、作成されたガイドライン準拠のものであれば、個別に許諾を得なくとも創作活動ができることもあってか、関連するネットイベントは多く開かれてきた経緯を持つ、いわば『ファンあってこそのゲーム』を体現してきたタイトル。根強いカルト的人気を誇るゲームのリメイク版はSteamでも購入可能で、今回のSwitch版はそれを踏襲した形になっている。