記事の要約:インターネット広告はYouTubeを主戦場とするGoogleやUUUMのような先端企業でさえ頭打ちに悩まされている.一般的なメディアでもそうなのは当然だ.広告はサイバースペースでも有限であり無限ではないからだ.単純に費用対効果を上げようとして”体験”をキーセンテンスに据える手法は陳腐だとゲヲログは考える.今求められているのはむしろそういったサイバースペースの特性を利用したうえでの転変的なイノベーションである.例えば英語をインターネット広告に絡める手法はひとつの方法だ.そしてゲヲログはそれに比肩するのが金融情報学(フィンテック)だと考えている.ドクター論文ではそれについて考える機会を醸成したい.
インターネット広告は頭打ち
株式会社Sprocketの編集部が昨年2月、ある興味深いひとつの記事を書いている。それが「多くのマーケターが損してる?Web広告の効果を最大限に高める方法とは」という題で書かれた記事だが、本質を突いている部分とそうではない部分があるとあたしは思う。まず、広告市場が頭打ちであるという指摘。同記事ではこの部分を指摘している点が本質を突いている…がその一方で、そうではない部分も多々ある。
広告業界が頭を悩ますその理由
記事で伝えられている通り、広告モデルを呈示する経営モデルには特に個々の企業において限界性がある。YouTube(Google)でさえ、UUUMでさえ、だ。なぜだろうか?これを二点に絞ってSprocket編集部は簡潔に解説している。極めて常識的な意見だ。まず、それをまとめて振り返ってみよう。
①インターネット広告は(当然だが,,,)無限にあるわけではない.
有限でありゆえに成長性が無限にあるわけではない.
②インターネット広告の市場競争は激化している.
ゆえにさらに成果を上げるためにどうしたらいいのか考える時が来ている.
同編集部は『穴場なキーワードを見つける』といった対策をはじめとする工夫は容易ではなくなっていると指摘。ここ10年で培われた能力で広告を取り扱う以上限界があるのは明白だ、としている。ここまではあたしも同意している。広告枠は無限ではないがため、また新規参入が続く限り、成長性は頭打ちになってしまうのだ。
当然なこと~費用対効果を上げる&広告の先にある体験を重視する~
では、どうするのか?かいつまんで書いてしまうと『同社の提供するようなソリューションが重要になる』と同編集部は主張する。どういったソリューションだろうか?それが…
①広告のための費用を小さくする.
②広告による効果を大きくする.
ために行われるソリューションだ(つまり費用対効果を上げるためのソリューションだ)、という。『広告をクリックした後の体験』を重要視するソリューションが重要だ、と同編集部は主張している。では、具体的には、どういったソリューション、だろうか?事例が四つ挙げられている(以下上述のリンク先記事より引用)。
①共通の冬期講習LPから教室検索に誘導した学習塾の事例
②アパレル系ECのリターゲティング広告で直帰率を改善した事例
③金融系サイトでUIをサポートした事例
④テレビやラジオを見たシニアユーザーをていねいに案内した事例
つまり「コト消費」に近い、体験に基づく広告消費の形が重要だ、と同社の編集部は言いたいらしい。だが、これはここ数年、既にさんざん言い尽くされてきた広告の原理原則であって、新規性があるとは思えない(あたしの推測に過ぎないが、この会社も1年経った今同じ障壁に今ぶつかっているだろう)。例えば、こうした広告戦略は初期投資がかなりかかるというデメリットがある。
初期投資は延伸する?
インターネット業は初期投資が少なくて済む、というメリットがあるが、それをつぶしかねないコンサルタントを求める、施策がこれに過ぎない。本来追ってきた業の理想道をむざむざと捨てていいのか?これがあたしにとっては大いに疑問で、だからこそ、ここが本質を得ていないと思う。また、具体的な数値目標を既存産業の改善サイクルに結び付けている点も陳腐だ。はっきり言ってくだらない。イノベーションとは何か?という点がこの『コト消費』を巡る論には欠落している、とあたしは考える。
インターネット広告はその周辺域も含め全て”英語で打て”
さて、ではメディアはどう伸びればいいのか?まず人口減が叫ばれる中で日本語にこだわる必要はない。つまり英語でメディアを書けば良いのだ。世界の総人口はまだ伸びる。そして世界のグローバル化が進み共通言語として英語を使う機会が、インターネット広告の世界でも増える。むしろ古典的に考えて、レッドオーシャンである既存の”日本語で書かれた”広告枠の競争世界に参入するのは頭の賢いやり方ではない。ブルーオーシャン、つまり英語でインターネットメディアを構築すればいいのだ。
ゲヲログは亜流の立場であがく~金融情報学~
だが、日本人は英語が苦手であり、ビジネスで英語を使うことができない。であれば、別な方法論を取る必要があるとあたしは考える。金融市場は実体経済から離れてまだ伸びる(虚業として)。であれば、既存の手法を組み合わせてメディアから知識を集約・金融市場に進出すれば良いのだ(金融情報学)。ゲヲログ執筆陣のドクター論文ではこの手法~フィンテック~について考える機会を提供したい。
※本記事は研究目的に使うため、コピーレフト方針の除外対象になります。