2020/2/25にSteamで、次いでそのSwitch版が2021/4/8に日本一ソフトウェアの手によって発売された、弾幕対戦型STG「Maiden & Spell」…対戦型STGというと、あたしゃ「Rival Megagun」が思い浮かぶが、相対するものとしてこちらも忘れ難い。これまでの対戦型STGは縦スクロールを連結させた、いわば『ぷよぷよ式』が多数だったが、2D平面フィールドにおいて弾幕対戦するというアイデアは画期的だったと思う。ただ、一向に解けない問題は、やはりプレイ人口のことだ。クロスプラットフォームで本作を動かす気はいざどこへ。開発を手掛けているdevのmino_devはTwitterでクロスプレイに対応するつもりはない、そのようにファンのツイートに反応している。
Unfortunately not; the Switch's lobbies work so completely differently from Steam lobbies that I basically had to re-write that part of the game. It's part of the reason the port took so long.
— mino_dev (@mino_dev) April 8, 2021
『技術的に難しい』とdevは☝のように語っているが、それならそうで、なぜ日本一ソフトウェアは「Maiden & Spell」のSwitch版発売の役に就いたのだろうか?という疑問はふと沸く。この手のゲームは、Steam版でさえ、かなりの局所的な流行りの傾向にあり、Discordで対戦会がちょっとづつ進んでいるだけなのに、そのあたりを日本一ソフトウェアとして把握しておかなかったのだろうか?という疑問は沸いてしまう。このゲームに限らずPvPのゲームはプレイ人口が極端に少なくてもニッチな受けを狙えば、ある程度は生き残るIPになるだろう。ただ、社として、チームを上げて広報したり販売を手掛けるということはかなりのリスキーなことじゃなかったのだろうか?
定例会が開かれていて、ニコニコに動画投稿も(rei氏により)されているが、あまり頻繁ではないのが正直なトコ。コアユーザがいるSteam版でさえ、プレイ人口はブレイクままならないか細いタイトルなのに、日本一ソフトウェアはSwitch版のソレを手掛けるにあたり、しっかりと+の利ザヤを換算して予想したのだろうか?と思うのだ。ゲーム性はたしかだから、という理由だけで、クロスプレイもままならないゲームIPを押さえることにはあたしは反対だ。対戦型ゲームは格ゲーはもとより、どんなものだってP数を多く確保できないとすぐに廃れる傾向なのは、プロのゲーム会社だからこそよくよく知っている基本事項なはずだろう。
今後この手の販売戦略をとるにあたり、一番いいのはもっと売れるタイトルの首根っこを押さえることだろうな。同社は北米支部NISがSteamである程度のプレゼンスは持っているのだから期待できるタイトルを逐一洗いざらい選定しなおし、うまいとこ売れるインディータイトルをピックアップした方が良い。そこに基本的に、難しい本格的な設計さが求めらえるPvPタイトルは含まれないはずだ。