バンダイのデータカードゲーム「アイカツ!シリーズ」10周年を記念して、同シリーズの各種音楽イベントが活発に開催されている。来年2023年2/18~19には「アイカツ!ミュージックフェスタFINAL」が東京ガーデンシアターにてライブ公演されるという。2022年現在、4か月連続トーク&ライブ企画「アイカツ!シリーズ 10th Thanks Party」も進行中(関連リンク)。
アニメ「アイカツ!」のオーケストラ企画である「オケカツ!」も10周年イベントのうちのひとつとして催された。この「オケカツ!」の主催・企画・制作は4Gamer.netの運営会社であるAetas・バンナムP・バンナムMLによるもの。Aetasによるゲーム音楽コンサート企画「Music 4Gamer」の一環として構成されるオーケストライベントで、ゲーム系メディア運営会社が主催するゲーム音楽企画という異色の側面を持っていた。こちらはCOVID-19流行による企画中止を経て、最終的にはそのオケイベの名称を変えながら2nd Stageまで好評うちに終演している(関連リンク)。
「『アイカツ!シリーズ』オーケストラコンサート『オケカツ!』2nd Stage 10th Ver.」は無事終演いたしました。ご来場いただき,まことにありがとうございました。本公演のアンケートをこちらのURLで実施中です。ぜひご協力ください。https://t.co/kcCK4qippM#aikatsu #オケカツ2
— Music 4Gamer (@Music4Gamer) August 30, 2022
『ゲーム音楽』というある種のゲームの文化としての側面が、いわゆる”マツコ番組”やNHKなどのTV番組内で特集として扱われ、プレゼンスを上げてきてそれなりの日時が経つ。純粋なゲーム系メディアの運営会社が本場アニメコンテンツの公式イベント企画・運営まで携わるようになるなど、業態を超えIPの躍進を支えようとする試みは興味深いもんがある。
”メディアミックス”とはよく言ったもので、この「アイカツ!」IPのように、多種に派生するコンテンツの在り方も珍しくはなくなってきた。この「アイカツ!」のケースだと、元来カードゲームだったもの⇛アニメ化⇛ミュージックコンテンツ化⇛公演化という複雑な分派の仕方が実践されているわけで、まさに”media franchise”というIPの活用法の事例とも。Game*Sparkを運営するiidもまたそうであるように、単一のメディア媒体が単一の手法だけでもってして、取るべき利幅を確保することは難しくなっていることの象徴なのかもしれない。