Steamゲームレビュー「Nigate Tale」完成度を極限まで上げてほしいEAタイトル | ゲヲログ2.0

Steamゲームレビュー「Nigate Tale」完成度を極限まで上げてほしいEAタイトル

中華系デヴェロッパ・パブリッシャー(Hermit Games および 2P Games)によるローグライトRPGのジャンルに分類される「Nigate Tale」がとうとうアーリーアクセスとしてリリースされた。おそらくSteamerが遊んでみて感じる本作で一番の特徴的なところは、ローグライトにRPGの要素を盛り込んだことだろう。確かに、全体的に良くコンパクトにまとまっていて単純なローグライトととらえられないこともないが…

・萌えキャラが登場し、ステージ上でスキルを伝授してくれる

・ゲームの出発地となる本拠地でそれら萌えキャラの好感度をプレゼントで上げられる

・これらはステージ上での彼女らとの再会に当たって攻略難度を下げる要素・要因になる

という点で既存のローグライトとは差別化が図られている。これが最大のウリだろう。萌えキャラは多く登場し、いずれもがケモノの姿の擬人化のような見映えをとっている。冒険の目的、それを端的に言えば、壊れた主人公の飛行船を修理することだがそこらのイデアルな話はありがちなものなのでわざわざ解説する必要もないと思う(『かわいいキャラクター目的で何が悪い!』と一喝したいぐらい)。では、次の画像を見てほしい。

これらのケモノ娘と出会うたびに選択肢が割り振られ、その解説のとおりにスキル強化が為される。
後述するが…一番のお勧めはドッジ(ローリング回避)アクションと攻撃エフェクトといが混合した攻防一体のスキル。『そのうち、ナーフ(弱体化)されるんじゃねえの』って思わされるぐらい、強いんで…

ケモノ娘たちは様々な容姿をしていて、タコ型・ユニコーン型・昆虫型のような姿形をとっている。ステージ上でガイドされる門をくぐっていくことで部屋形式の進行が為される典型的なローグライトであるのは間違いないが(各部屋上で何が起こるかは門に記された印でわかるなど「Hades」などに似ている点・影響を受けているであろう点は多く見受けられる)、このようにRPG性をもったキャラクターシステムを随所に配置することで、感情移入の点でソフト感あふれる感触になっているといえるだろう。

また、本拠地でできることは”彼女らへのプレゼント”のみではない。ステージ進行に伴い自然と多くのこうした擬人化キャラと相まみえることになるが、基本的に会っただけで本拠地に駐在してくれるようになる。彼女たちは度々”女子会”と称した会合を開いていて、それなりの頻度で攻略情報が手に入るなど、あの手この手でプレイヤーを飽きさせない工夫が見受けられるのだ。また…

・これまで相対した敵の情報事典の閲覧

・武器の開放と装備装着

・能力ツリーの開放

など先に挙げたようにRPGの要素がかなり広めのレンジで設計されているといえる。これらについては個々の画像を提示したうえで、解説するので以下を見てもらいたい。

これが敵情報の百科事典。個性的で、かつ、3Dグラフィックの特徴を生かしたかわいらしいデザインは素晴らしいのひとこと。これまで相まみえた敵はここに登録され、その特徴を見ることができるわけだ。
どのステージに登場し、何回討伐したのか?といったことが提示される。

武器は特定の消費アイテムをアンロックした後に装備する…という流れになっている。EA現時点で三つ項目があって、それらは「近接武器」「遠隔武器」「特殊武器」となっている。これらの武器にステージ上で得られる萌えキャラからのスキルを付加することができ、より強力なプレイができるようになっていく。ただ、アンロックへの道のりはかなり遠く、やりこみ要素は深いものがある…序盤だけでもそれはよくわかることだ。
本拠地で開放できる能力ツリーは攻撃力強化・防御力強化など基礎的なものが多めに配置されている。
「魔法」「科学」「探索」の三つの分野からなり、これまた、全アンロックへの道のりはかなり遠く設定されている。「魔法」「科学」で基礎力・応用力を上げ、また「探索」を快適にするスキルでステージ進行を円滑にする…一連のスキームは見事だ。

もちろんステージ上で”通貨”を使って、アイテムを購入したり、パッシブオブジェクトをアクティベーションして、能力を獲得したりするのは他のローグライトとまったく変わりない。ゲームの本軸はむしろこちらにあり、特徴的な『萌えキャラ要素』がその”主軸”のシステム周りに位置していて豪華絢爛にゲームを彩っている…といった、ゲーム性への狙いになっている。

HPの回復は貴重な泉とハートアイテムによる。敵パターンの暗記と学習はさることながら、最大HPをあげられる and 契約を結んだキャラと繰り出せる、ゲージを消費する強力なパワースキルの習得、といった絶好のチャンスを逃さないことも攻略の上で必須になるだろう。

ステージ上では、ギミックの凝らされた罠(例えば、回転する刃の罠・あるいはレーザビームの仕掛けなど…)が存在するほか、個性豊かな中ボスキャラおよびステージを管轄するボスキャラも多く出現する。ステージはじめの中ボスキャラはそれなり軟弱だが、ボスキャラクターとなるとやはりかなり強烈な攻撃を繰り出してくる。そのため、ローグライト性があるゆえの緊張感のあるボス戦も度々乗り越えなければクリアの道筋は見えてこない。

さて、本作はローグライトとして非常に凝って作られたゲームで、『中華圏のゲームがここまで発達してきたんだな』と思わざるを得ないほど、完成度は高めだ。だが、ネガティブな点がないわけではない。例を挙げると、ドッジ(ローリング回避)に付加できる攻撃能力が強すぎたり(むしろこれだけでかなりの難局を乗り越えられる)、トレイラーに出てくるほどの攻撃の多彩さが実際プレイするとそれほどあるわけではないことも実感できる率直な点になっている。

つまり、”攻略への道すじはある程度定まっている” ”蓋開けてみれば自由度が少なめで最適解が定まっているシステム設計である”というニュアンスは色濃く出てしまっている。要素要素は多彩だが、それをクリアするためのコツさえつかんでしまえば、あと残ったエンターテインメント性は脆弱になってるという、ある種ローグライト設計の罠ともいえる実装状況であるのは間違いない。賞賛すべき点も多いが、指摘される点も多いだろう…そういう意味で、現時点Steamレビュー数が80程度ある中で”ほぼ好評”となっているのは、目の肥えたローグライトゲーマたちの判断としては妥当ではないだろうか。

気になった方はポチってほしいが、若干高めの値段に設定されているのも気になってしまうところ。だが、刺激性のあるローグライトということで、開拓心は素直に評価したい。今後、どう設計を煮詰めるかが問題だろう、という意味で、記事タイトル記した通り『完成度をあげてほしい』と辛口を叩いてみた限りだ。

Source: indienova