ゲームとゲームの原作小説を楽しむ | ゲヲログ2.0

ゲームとゲームの原作小説を楽しむ

やはり、このメディアミックスの時代だからこそ、『ゲームの原案』の存在はすさまじく大きいものがある。古くは「スタルケル」に始まり「メトロ」「ウィッチャー」「トム・クランシー」シリーズとちょっと挙げただけでもヒット作のコンセプト設計には原案小説ありき、といったものも多い。ちょっとひとつひとつ解説していこうか。

「スタルケル」

ストーカーといってもいい。この手の原案小説はロシア圏・東欧に多いものらしく、このスタルケルはその鏑矢といったところ。ある日『ゾーン』という異人の作った恐怖の地が形成され、主人公がなにを武器にどのようにこの死のエリアに立ち向かうか?を描いた作品。独特の恐怖感は、ロシア的というしかないほど孤独にあふれ、この作品でしか味わえない、それこそもう一つのクトゥルフ神話を見事に書ききった作品だ。なんでも、映画化もされているらしい。今度、ゲームのほうでも新作「STALKER 2」が出るんで、再注目されるかもしれん。ゲームの原案というよりも、インスパイアされた面がでかい…が、まあ事実上の原案としておこう(笑)。著者:ストルガツキー兄弟

「メトロ」

ロシアのSF作家が書いた「スタルケル」よりもずっとメジャーなシリーズタイトル。日本でもロシアのFPSといえば「スタルケル」より「メトロ」シリーズを挙げる方が多いだろう。いわゆる”ポストアポカリプス”ものであり、アルチョムという青年が暗い陰鬱な世界の中、助けを求め、地下世界をさ迷いながら、ミュータントと戦い道を切り開いていく。ロシア本国でベストセラーになったほか、(欧州ではいまいち振るわなかったストルガツキー兄弟とは違く)ヨーロッパでも人気度が非常に高い。著者:ドミトリー・グルホフスキー

「ウィッチャー」

中世、剣技を武器に彷徨う冒険家ゲラルドを描いた、ポーランド産ファンタジー小説「ウィッチャー」。群雄割拠の世界をめぐって各国の凌ぎあいや登場人物のひとりひとりにフォーカスした、リアリティとファンタジー性の混じった魅力的な世界観で有名。出版社であるハヤカワのキーマンが軸となり、日本でも人気に火が付いた。カードゲームにもなるなどゲーム化勢いはとどまるところを知らず、世界でももっとも有名なRPFシリーズのうちのひとつに派生している。小説はゲームと逆輸入の形、すなわちゲーム→小説の順に入ったという人も数知れず。陰謀や謀略・アクションを交えた多層な世界設定が高く評価されている小説だ(本編のほうは邦語版も完結済み-全5巻-)。著者:アンドレイ・サプコフスキ

「トム・クランシー」シリーズ

あまりに幅が広すぎるので、このシリーズだけはトムの名で示させてもらう。言わずと知れた「ゴーストリコン」や今世界で一二を争うFPSタイトルである「レインボーシックス」シリーズの生みの親その人である。残念ながら、トム・クランシーはもう亡くなられたけど、この意思を受け継いで、ゲームコンテンツでガンガン各種ゲーム会社は攻勢をかけているのは周知の事実。特殊部隊による戦闘・軍事戦略を主題にしたもののほかにも、スニーキングを主題としたスパイもの「スプリンターセル」などもすごく有名(スプセルも今度新規ゲームタイトルの企画があがっているらしい…)。特殊部隊というミクロから、国家の策略などマクロまで大きく戦略をとらえた傑作ばかりだ。東京の電車の中で読んでる人が多い気がする。著者:トム・クランシー

もうひとつおまけで挙げるとしたら、ボードゲーム(正確に言えばTRPG)が基礎になってる、「サイバーパンク2020」(原案:マイク・ポンスミス)があると思われる。こちらは言わずと知れた「サイバーパンク2077」に多大な影響を与えているが、他にも影響を与えた作品として「攻殻機動隊」「ニューロマンサー」「ブレードランナー」など多くがあるので、詳細は解説しない。そういえば…東欧ロシアって、カフカやトルストイに代表されるようにかなり芸術の国なんだよな~…

ゲームに飽きちゃった~、っていうならこういう小説を当たるっていう手もあると思う。ゲーム化された原案を当たるのも、ゲームの別の側面を見れて面白いものなので、是非。

Source: ヨドバシ.com