「YUMENIKKI」+「MOTHER」=「OMORI」? | ゲヲログ2.0

「YUMENIKKI」+「MOTHER」=「OMORI」?

ききやま死亡説から数年…インディーゲー「YUMENIKKI(ゆめにっき)」がSteamでもリリースされ、それに任天堂製「Mother」のようなシュールなRPG性を付け加えた注目インディータイトル「OMORI」がSteamで昨年末リリースされた。ユーザレビューで”圧倒的な好評”を得て、6年分の開発期間がようやっと報われたという形だろうか?否、彼らの地道な努力が実ったのだろう。ただ、2021年3月初頭現時点で日本語実装がされていない点は注意されたい(今後邦語対応予定だそうだ)。

KickStarterでクラウドファンディングに成功し、KADOKAWAの「RPGツクール」ツールで作られたという本作。主人公がふたつの世界を行き来し、様々な人々と出会いをするストーリーを主とする、RPGよりというよりはシミュレーションADVに近いタイプのゲームだという。最終的にあなたはどちらの世界を選ぶか?そこで見るエンディングはどういったものか?『鬱』と『死』という”OMORI”を通じて、あなたはその真価を見ることになる…

もともとビジュアルミュージックに特徴的なものを採用、日本語の歌詞をつけた曲がゲームの世界観を巧妙に彩っていると、当初から高いデザイン性に関して評価を得ていたゲームだが、リリース後だいぶ経て評価は高止まりといった様子だ。結論から言って、冒頭述べたような「YUMENIKKI」+「MOTHER」=「OMORI」では済まないほどの高いゲーム性が付加され、その設計に裏付けられた特殊な体験を本作があなたにもたらすものはあるはずだ。「OMORI」は、端なる既存ゲームのミクスチャやコピー製品の類ではない。

さらに個人的に言えば、こういったゲームはSteamでは珍しいタイプだと思う。長期の開発期間を経て、評価を高めるゲームってのは設計上すごく珍しい部類に入る。延期に延期を経て、ゲーム性が劣化していく事例は多く見ても、延期に延期を経て、ゲーム性が劇的に改善したり”圧倒的な好評”を得るゲームはSteamではほとんどみないのはここ数年のトレンドを見てきた、目の肥えたSteamerならば誰もがわかる感覚であるはずだ。世界観の作りこみがうまくいけば、評価はどれも高いADVものといってもその難易度敷居は絶対に低くない。

そういった意味で、ツクールゲームの未来を切り開いた、ゲーム作品ともいえる「OMORI」。ききやまのゲームや、任天堂の「Mother」の続きを、このゲームのプレイ時間20時間に賭けてみるのも一興かもしれない。あなたが生粋のゲーマならば、プレイを通じてこの値段に裏切らないセンスを「OMORI」は約束するはずだろう。

※アイキャッチ画像:OMORI 公式ウェブページ ギャラリーより