「フォートナイト訴訟」の本質 | ゲヲログ2.0

「フォートナイト訴訟」の本質

アナウンサーの飯田浩司がニッポン放送のラジオ番組内で”この問題”についてゲーム内容にまで突っ込んで報じてたのは、良い意味でショックだった。昨今のゲーム業界をめぐる問題、「フォートナイト訴訟」のことだ。

飯田がたった5分足らずの時間で言及してたことをまとめると次の二点になる。・フォートナイトのゲーム内容の簡単な解説・Epic vs Appleの構図(およびその裏にあるもの)番組内では、今流行りのバトロワゲームの概要、および、ゲーム内でできるクラフトの要素についてまで、フォートナイトについて簡潔だが同時に的確にふれており、びっくりした。ここまで深く報道する報道機関は、おそらく日本においてニッポン放送しかないだろうと思わされたものだ。

ライブドアによるニッポン放送買収問題のとき、アナフィラキシーショックを示したラジオ関係者・著名人の強い反応も大変印象深いものがあったが、やはりニッポン放送は日本国内のマスメディアの中でも群を抜いて特殊なジャーナリズムの精神を持っている。当時のライブドアが大金かけて欲しがった理由がここに如実に表れているといえるだろう。

さて、今回の問題は微妙な問題であることも事実だ。というのも内容が「独禁法」に近い問題だからだ。実際、4gamerの奥谷はAppleを含む、GAFA規制問題を客観的に至極簡単に説明しながら、IGNの記者の評論を引じて、連載記事の中でこう述べる。

北米史上最高額となる2兆ドルの時価総額を記録したAppleに対しては,反トラスト法に基づく「不当な利益」を追及する声が厳しくなりつつある。この6月にはEU(ヨーロッパ連合)で独占禁止法に関連する調査が始まり,また7月には米国議会の公聴会にAppleのCEOであるティム・クック(Tim Cook)氏が参考人として出席した。

(中略)

海外メディアのIGNは今回の件を「ビリオンダラー企業(Epic Games)とトリリオンダラー企業(Apple)が,お金をめぐって訴え合っている」と冷静なトーンで評している。

Access Accepted第657回:Apple対Epic Games:「フォートナイト」のプレイヤーを巻き込んだ戦いの幕開けより引用

はっきりって今回の問題は、深堀して米中の企業対外関係まで”越境”しないかぎり、微妙ながらも非常に簡潔な対立構造だ。一言で言えば…

「お前ら、独占的なコンテンツばかり作ってないででルールに従ってしっかりカネ払え」

ということだ。背後に動いているテンセントがらみの問題やファーウェイの規制問題、あるいは米中の貿易および政治的摩擦の問題まで踏み込まない限り、この問題は”当たり前”で”冷めた”問題である。ちなみに、これについては冒頭にリンクで示したようにゲヲログ2.0で文野が深く述べていることもあるので、再度ここで解説するまでもないだろう。簡潔に復習するとこうだ。

・そもそも独禁法とはとてもあいまいな定義において適用される問題、しかも…

・独禁法にはいわゆる『政治的配慮(政治的判断)』がある。

・ゆえに、独禁法にふれてもダイレクトに社分割されたり処罰されるわけだとは限らない。

・その時々の検察の判断や社会的影響を受けて政治的決断により幕引きされることが多い。

文野の記事はさらに深く掘り下げ、米中の関係性についてまで考察を加えているようだが、その内実ここまで簡単で皮肉めいた話もない。