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西島大介とオブライエンにみる作家的天才性

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西島大介とオブライエンにみる作家的天才性

2018/10/31 2020/12/3 漫画書評

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西島って天才だよなぁ。まずティム・オブライエン知ってる時点でお察しなんですよね。

今日の読売新聞のエンタメ欄でインタビューが載ってて、オブライエンの戦争論に影響受けたって公言してる(ついでに言っておくとハルキストの間ではオブライエンは超有名だと思う⇒なぜなら村上春樹自身がしっかりとオブライエンのことを”尊敬する現代作家”と挙げているから)。

本当の戦争の話をしよう (文春文庫)

インタビューの中では映画界きっての名匠と言われるコッポラについても語られ、どのようにオリジナルに戦争を解釈するかっていうことんついてガンガン言ってるね。曰く、「戦争が悪しきものは自明」とのこと。ただし、その戦争への情景という記憶とともその歩みの多面性に意気込んで、この漫画書いたって言ってるね。例えば、俺らって別にふつーに戦争にはメディア的には考えているんですよ。現実として書かれないほうの戦争にはエンターテインメントさえある。戦争ゲームもあれば、戦争映画もある。いろいろいっぱいあるわけでね。本作のように戦争の漫画もあっていい。

この構図は簡単で、戦争は禁忌とされる一方で、その禁忌にエンターテイナーを提供する側としてのブームやこだわりの類、表現的な自由ってあっていいんだということじゃ。これがおかしいのか?という提起も含めて。例えば、e-Sportsの問題なんかはまさに戦争とか暴力がスポーツ足りえるのかっていう論理になってるし、実際議題になってる。ビジネスとしては拡大市場だしいいだろうけんども、これで果たしていいんだろうか?それは俺の中でも表現の自由も含めて、彼らの論理・ロジックも含めて自問自答の中にある…ま、五輪の競技にするのには俺個人としては基本的には反対だがな。

ストに始まり、CS:GOは当然銃器(そもそもテロ屋vs特殊部隊のゲームだし…)が使われるし、Dotaでさえ暴力的なタイトルに違いはないよな。てかモンスターvsモンスターっていえばSteamのゲームなんか目じゃなくてポケットモンスターも暴力的っていないこともないこともない。ぶっちゃけ子供に夢と希望を与えたポケモン自体についてもほぼほぼだいたい当てはまりそうだしwwwポケモンなんか事実もろ動物虐待だしな(知恵袋にはそういう質問さえある)。たしかにゲームはゲームだよ。でも仮想の中で「虐待してる」のは事実(ファクト)なんだと俺は判断するよ。西島は戦争にこどもが高揚感を覚えるのも事実なんだ、だからカウンターパンチだとかカウンターカルチャーであっても、存在してもいいんだってこの日の読売の夕刊で発言してるのが見て取れるね。

でもでもオブライエンの場合彼が天才過ぎて「戦争自体書かずして戦争を描く(村上評)」なんていうタイプのきっちとした作家もいるみたいだから上には上がいるんだなぁという印象です…。なんつかクトルゥフ的な恐怖でもないし、そもそも、オブライエンの作品には戦闘シーンなんかひとっつも出てこないんだよな。だが、その戦争の持つ残忍さ、非道さを心的に、あるいは芸術の彫刻のような繊細さでもってして描けている。そこから戦争のリアルに接したのではないかという恐怖感が醸し出されるんだよな。村上がオブライエンを高く評価するのはあたりまえだよ。ティムはガチで作家としての天才だからな。あえて煽っちゃえば、漫画家(藁)なんか目じゃないわ。

ま、そいう俺は実際オブライエンは読んでも西島のコレは読んでおりませんw来月なったらアマでこの漫画買いますわ。

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