放送大学大学院はレベルが高い(概要+文系の研究+理系の研究+公衆衛生分野・各々について) | ページ 3 | ゲヲログ2.0

放送大学大学院はレベルが高い(概要+文系の研究+理系の研究+公衆衛生分野・各々について)



記事の要約:基本的に放送大学に理系の研究設備はないが、院ではガチの基礎医学系理論の研究も(自分の職場環境で研究設備を整えられれば)できる教員構成に変わってきている。専攻内容は心理学・情報学だけに収まらない。これは現学長による大学院改革の側面が表れているものと思われる。特に、生活健康科学プログラムの専攻については改革の成果が表れているように思う。

あたしも一昔前まで、放送大学の大学院といえども、医学の基礎理論研究なんかはできないものだと思ってました。だが今、生活健康科学プログラムの教員情報を見ると驚くべき教員構成になってる。精神医学の専門家もいれば、運動生理学の専門家も栄養科学の専門家もいるんです。この分野、通信制の大学院であればこそできる研究は、近くて心理学・情報学がメインで、それだけかと思ってたら、ガチ理系の先生がかなりいらっしゃられる。石丸先生(精神医学)・関根先生(運動生理学)がいるよね!思うに、これは大学(院)改革の一環ではないか?と感じるんですよ。

これは現学長の采配の大きい面があるんだろう。よーするに、『社会のニーズも変わってきたから砲台も変わって最高学位(博士)のコースももうけなけりゃいけんよ』と学長は言ってるんだけど、たぶんその意向に沿った院の改革の一環で、実学の側面がでかくなってきて、それに合わせて教員も登用している節がある。明らかに基礎医学の専門・ベクトルのある教員が前よりも増えてる。現に岩永学長はこうおっしゃっています。

カバーする学問領域は非常に広く、衣食住に関する生活科学、医学、心理学、教育学、法学や経済学などの社会科学、産業・技術、工学、情報学、歴史や文学、言語などの人文学、数学、物理学、化学、天文学、地学、そして生物学と、ほぼ総合大学の学部構成に匹敵する分野におよんでいます。

学長からのメッセージ | 大学院 修士課程について | 放送大学より引用.

博士課程の院生となるようなプロフェッショナルは職場で十分研究環境を整えられるため、(また必要な科研費は自分でとらなければならないことも同じだが…)ひょっとすると、この辺りの近年の研究環境変化が背景にあるのかもしれないですね。一昔前だったら、こういった専門の先生を通信制院で多く登用するってことはありえないはずだけですけど。やはり社会環境が変わってきて、『通信制大学院だからできない分野がある』というかつての鉄則が無くなっていってるんやろうなと思うわけですよ。

ついでのついでに言っておくと砲台でも、特任教授っていう定年後の登用の仕方もなかったはず。今んとこ、坂井先生(佐伯先生の弟子)はそうなられておられだし、やはり、学長の言う通り、大学改革の一環の成果がしっかり出てきているんだろうね。あとちょっと気になるのはこうした学際に近しい分野としては公衆衛生と言う分野がある。COVID-19の流行で注目浴びている領域なので、次ページでは、さらにそれについて長文を勝手に連ねてみる。