CNNウェブサイト、サッカーW杯ホスト国カタールの人権状況を厳しく指摘する | ページ 2 | ゲヲログ2.0

CNNウェブサイト、サッカーW杯ホスト国カタールの人権状況を厳しく指摘する



その裏には、自国イメージのクリーンアップを図りたい、との思惑があるのだ、という。中国は五輪で、ロシアとバーレーンはフォーミュラーワンでそうしたことをしてきた。矛先をずらし、自国の体制を正当化するためにスポーツの巨大国際イベントを展示場のように利用してきたのだ、と同記事は主張している。それは大きくは国家間の成り立ちゆえの問題であるものの、小さくは汚職という形でしばしば顕在化するものだ。

こうした問題は人権問題を抱える各国だけの課題ではない。普遍的な問題であり、日本も例外ではないのだ。東京五輪を巡る汚職は次なる冬季五輪招致を目指す札幌のひとびと、引いては日本中のひとびとを落胆させている。特権階級の汚職が付きまとい、それを完全には払しょくできない現状に対し、ありとあらゆるスポーツイベント招致の不正疑惑を抱える国家の国民は怒っている。そして、こうした悪しき傾向に対抗することは可能だ、とCNNの同ウェブサイト記事は主張する。W杯について言えば、選手が・代表チームが・各国サッカー協会が・国家が、そうした悲惨な現状に声を上げ、正当な圧力をかけることは重要だ、と結論付けているのだ。

現にヒューマン・ライツ・ウォッチはキャンペーンにより、カタールにおける過酷な建設工事現場で亡くなられた遺族のかたの資金的支援を行っている。クラブチームも、また代表を送る国家も、メッセ―ジを送り続けることこそが重要だ、とし、当該記事は〆られている。ロイターは欧州の10か国のサッカー協会がこの問題に関して声を挙げた、と報じ、BBCはブラッター元FIFA会長が招致承認のプロセスが不適格であったことを認めた、と報じている。フランスではパブリックビューイングの中止が決まり間接的ボイコットの流れが広がりを見せ、元ドイツ代表フィリップ・ラームも今大会に否定的な見解を述べているという。健全な行動の原動力がたとえファンであってもスターであってもそこに垣根はない。

ことは違えど、より良き社会を作ろうと志を同じくし、貧困児支援に熱心なことで知られるマンチェスターユナイテッドのスター選手マーカス・ラッシュフォードのような人物もいる。選手らの中には多くの不幸に対し、抵抗し、なるべく多くの幸福たる未来につなげる意思を持ち行動に起こすものもいる、という。

少しづつ健全な意思が示されつつある。
健全なフットボールの未来を見据える意思が少しづつ広がりを示しつつある…