元株式会社立大学院院生が株式会社立大学法人のメリットとデメリットを懸命に語ってみる | ページ 2 | ゲヲログ2.0

元株式会社立大学院院生が株式会社立大学法人のメリットとデメリットを懸命に語ってみる



では科研費がないとなにもできないかというとそうではない。例えば、科研費があまり必要でない、文理融合分野にシフトしたり、PGの能力を磨いたり、デザイン方面に転じたりいくらでもできることはある。あと例外もある。例えば、学校法人のフォーミュラプロジェクトなんかは手続き金が必要なだけで、けっこうスポンサーはついてくれているので、既存の教育システムを利用する、という斬新な発想はある。

あと、すまん、あたし忘れてたので、デメリット追加で書くけど、株式会社立大学は「なかなか博士課程を設置できない」ということあると思う。たしか、グロービスの堀氏は博士課程(この場合DBAネ)を作りたいってなんちゃら言ってたし、これは意欲的ですごいことだ(実際、入学検討するとか興味惹かれる学生も多いことだろう)。グロービスとかもともとMBA系に専任されてる大学院大学やし、地方系の大学院大学とかも、なかなか博士課程に設置認可が通りにくいんだよな。株式会社立の大学院であればなおのことなんだ。文科省が重い腰を上げて、株式会社立大学院に博士課程を設置することを認可するってのはけっこう難しいと思う(まだ教育改革の旗印が上がったばかりなので、けっこう時間がかかるとあたしは見ている)。例えば、論文課程をどう扱うかとか、すでに学校法人でも問題になっているのに、これを株式会社立でどーすんの?ニヒトっていう提議はあるだろうな。

まぁ、こういう特殊な大学法人はかなり学生の質が二極化するので、意欲的な学生はガンガン進むだろうな。起業するのもいっぱいいるし、ベンチャーだから潰れるのも多いんだけど…では今回の記事をまとめてみよう。

株式会社立大学法人のメリット

・既存の課程よりもフリーダムに運営できる
・学生と契約上の民間主義を学校経営に活かせる
・昨今騒がれている教育改革の一環として今後のロールモデルになるかもしれない

そのデメリット

・私学助成金がおりない
・株式会社立なので「すべて自己責任」救済措置はない
・博士課程が設置しにくい

ふつーの学校法人と共通している側面

・学ぶ側の学生としては主体的に(カネも含めて)自前で科研費・資材を集める必要がある