【連載:VR訪報記】なぜVRは忌避されるのか? | ゲヲログ2.0

【連載:VR訪報記】なぜVRは忌避されるのか?

たしかに納得のいく意見だ。あたしが『VRいいよ~☆ミ』『買って一緒にやろーよー☆ミ』っていうと、大抵の友人は拒否する。これにはいくつかの理由があるだろう。彼らの意見をかいつまんで書くとこのような理由が列挙される。

①まず”高い”!

VR機器は安くなったとは言えども、やはり依然としてハードウェア投資としてでかい買い物だ。国内販売の有望株である、ヨドバシででさえ「Quest 2」が37000円以上する。かなり裕福な社会人か、余剰資金のあるバイト学生ぐらいしか買うことできんだろうたしかにこの購入という、コンテンツを楽しむための”前提の前提”となる障壁はでかい。これでもだいぶ安くはなったが、あたしはこの最新型Questの二倍の値をしたRiftを中古2000円で売ったというw笑い話があるぐらいだ。投資としては安くないし、稼働タイミングとしてもあまりでっかいスパンを確保できるものでもないだろな。

②コンテンツの総量が少ない!

『VR新時代』を迎えた後とはいえ、依然としてSteamで毎晩のようにガンガンリリースされる通常のゲーム群を見ているとスマッシュ感に非常に乏しい。過当競争が市場原理に活況を呈するという状況に、現状VRタイトル市場は当てはまらない。開発サイドにとっても、そのための環境を整え、大ヒット株を生み出すには、通常のパッドゲームよりもハードルが高いと思う。現に思い浮かぶ既存のメガヒットタイトルは、「Beat Saber(ビートセイバー)」ぐらいで、「Minecraft(マインクラフト)」だってリリースダウンのような状況…リリースダウン?なんのことかって?それについては次③の項で話そう…

③魅力的なコンテンツがない!

前項②で述べたことを突っ込むと③の項に結び付く。マイクラのVR版だってFO4のVR版だってスカイリムのVR版だってなんにだっていえることだが、評判があんまり芳しくない、という事実は頑としてある。つまり、『リリースダウン(ゲーム劣化)』という現象が、既存のパッドゲームをVR化すると如実に当てはまる。ちょっとわかりにくいだろうけど、これはVR原体験がかなり感動に乏しい、操作性が悪いなど様々な様相で”ゲームの劣化現象”に当てはまってしまうことを示す。この状況を一番わかりやすく呈しているタイトルは、おそらく、「Demeo(デメオ)」だろう。次の動画を見てほしい。

これはデメオの原型VR版だが、次のIGNの解説動画ではデメオのデスクトップ版(「Demeo PC Edition」という名がついている)が後発として出てしまっていることがわかる。テーブルトップの普通のゲームをなぜVRで出したか明確な答えはないのだ。今後MODのさらなる充実や開発環境の交絡化で、こうした現象は増えることが容易に予測できる。

デメオVR原型版をデスクトップ版にしてしまうってことはかなりチャレンジブルなことだ。というのもVRでのぞき込んでいるとはいえども、テーブルトップゲームであるが故、『それって別にVRじゃなくてもよくね?』『デスクトップ版買って、VR版とクロスプレイすりゃいいだけじゃん( ゚Д゚)』っていう”シラーける”っていうw雰囲気が見事に漂ってる。これは確かに納得のいく論だ。例えば、「Among Us VR」だって、『これってただの鬼ごっこでいいじゃん』『イカゲーム見てたほうがおもろいだろw』だとか、「NFL PRO ERA」だって、『そもそもアメフトのゲームなんだしVRにしても意味ねえだろw』『アメフトをリアルでやったほうがいいだろw』っていうような文句が当然出てくるだろう。特にリアリティと想像の産物がミクスチャーするゲーミングという分野にとってこの文句は”うってつけ”で”あっていい論理”だ。おかしくない、自然な発想だ。『そもそもVRにする理由があったのか?』ゲーム・デメオVRにはその疑念を払しょくできる論理が備わっていないのだ。


さて、①②③とみてきたが、だからこそ『VRいらねw』っていう層はガッツリいるだろう。PS-VRだって、Meta(FB)のデバイスに勝てるかどうかわからんのに、わざわざPSerがコイツに投資をするだろうか?また、PSのようなCS機層のフツーのゲーマがそうそう簡単に、この複雑かつ高額なマクルーハン的拡張デバイスを手に取るだろうか?網膜投影すらない現状(リアリティにかける解像度のコト)であり、かつ、足回りが弱い(移動系が不自然すぎる問題のコト)不完全なVR機器をわざわざ買うだろうか?「リングフィットアドベンチャー」というアイデア、また「Kinect(キネクト)」という画期的なデバイスもあっただろうし、現在進行形であるだろう。それらのデバイスと、現状のVRとをインパクト上比較をした上で、一線超えられているか?と問うと、『否、超えられていない!』と言わざるを得ないのが現状だろう。だからあえて皮肉も込めて言っておこう。『今はVR買い時じゃねえ!』と。特に③の項は長々と書いた分だけあって、あまりにでかい、VRが克服するべき重大なデメリットだ。

そういう意味で、まだまだVRは次世代の技術・ハコモノなのかもしれない…

Christopher Michel, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons