【連載:ローグライト探訪記】”周回遅れの感動”を抱かせる「Othercide」は、パブリッシャとしてのFocusの復活を感じる傑作だ! | ゲヲログ2.0

【連載:ローグライト探訪記】”周回遅れの感動”を抱かせる「Othercide」は、パブリッシャとしてのFocusの復活を感じる傑作だ!

控えめに言って『傑作だ』と評価せざるをえない.

Focusのゲーム…と聞くとあまり良い印象を持たない。あたしやfameがいつぞやと楽しみにしていたタイトル「Blood Bowl」の正当なナンバリングタイトル3はNaconにその権利を受け渡してしまったし、いくつかのゲームもこじんまりとしすぎていて、ローカライズにもそれほど乗り気ではないゲーム会社、という印象を持っている次第だ。ただ、今回、そんな見識を一変させるような傑作をプレイした。それが2020年夏、リリースされたタイトル「Othercide」だ。

このゲームは、ローグライトのシビアな設計要素を基盤に取り入れたうえ、デザインに光の白・影の黒・血の赤といった”革命色”を多用していることで有名な、Steamでは知る人ぞ知る”取扱注意”なタイトルだろう。生贄や蘇生といった、ゲーム表現のキッツイ部分を見事押さえながら、リプレイ性を限界まで高めた、”極めて危険なブツ”である。それもそのはず、おぞましい世界観のもと、耽美かつ妖艶、それでいて、すらっとした美的な、研ぎ澄まされた感覚を兼ね備えたプロットがガンガンと頭に鳴り響く、病的なタイトルでもある。

時系列軸を戦闘シミュレーションシステムに取り入れている”シーケンス式ターン制戦略ユニット”の実装も特筆すべき点だろう。これは、升目で表現されるXCOM系戦略シミュに行動順序の概念・その整列方法/シーケンシングのアイデアをギッチリ活かしつくした要素だ。加えて、発売からもう1・2年経つのに、いまだにアプデに開発会社は奔走してくれている。うまい具合に調整に入念なタイトルで、Focusのブツとしては惜しいタイトルのうちの一つといえばその通り。はっきり言ってあたしは本作にふれ感動した口である。なぜこんな傑作タイトルを積みゲーにしておいたのか…そういっても過言じゃねえぞこりゃ。

最近の時事性を加味した売り方も好印象だ。Steam版正式リリース1.5年後にまさかのパッケージ版の発売に至ったり・女性記念デーでの大々的なセールを行い、ウクライナ支援のためにも売り上げの寄付という形で立ち上がった。小粒なタイトルではない、むしろゲームの極限までこだわった、珠玉のデザイニングに…素晴らしいオリジナリティに…溢れるゲームだ。

正式リリースから1・2年経つも、時事に敏感でアクティブな開発体制が敷かれている.

ぶっちゃけ、こういったゲームがゲームデザインのメイン街道で日の目をみないのはかなり惜しい。Focusがマジモンで世界に誇る、ここ数年のターン制タクティカルゲームで一番の出来だと思う…(ゲームちゅうよりかは美術品・文芸作品に近いんではないカナ。いずれにせよ、Focusがインディースタジオを取りまとめてここ数年で盛り返してきたこの路線は過ちでなかったと感じる、目の肥えたSteamerでも苦しみながらプレイし”腑に落ちる契機”となりえる傑作であることに間違いがない。

※Source: Othercide (@OthercideGame) / Twitter (https://twitter.com/OthercideGame)